【米国株まとめ】9月28日はナスダックが0.92%反落!イラン情勢の緊迫と長期金利19年ぶり高水準で全面安

投資のいろは

どうも、ひろきちです。

今回は2026年9月28日(月)の米国株式市場の振り返りです。
結論から言うと、この日はNYダウ・S&P500・ナスダック総合の主要3指数がそろって下落する「全面安」の展開になりました。
イラン情勢の緊迫化で原油価格が急騰し、長期金利も19年ぶりの高水準まで上昇したことが売り材料になっています。
個別では自社株買いを大幅に増額したエヌビディア(NVDA)が上昇した一方、CEOの突然の退任が伝わったモンゴDB(MDB)が急落するなど、明暗が分かれた1日でした。

3指数はそろって反落、ナスダック総合は0.92%安

まずは主要3指数の終値からです。前営業日の9月25日(金)は原油安を受けてNYダウが478ドル高と反発していましたが(9月25日の米国株まとめ記事)、週明けは一転して売りが優勢になりました。

指数終値前日比騰落率
NYダウ51,481.51-347.11-0.67%
S&P5007,683.69-59.72-0.77%
ナスダック総合26,820.38-248.34-0.92%

この表を見ると分かるとおり、下落幅はナスダック総合が一番大きく、ハイテク・グロース株ほど売られやすい流れでした。中小型株の値動きを示すラッセル2000も2,817.91(-0.69%)と、規模を問わず幅広く売られています。

9月28日の3指数騰落率

グラフにするとより分かりやすいですが、ナスダック総合の下落率がS&P500・NYダウよりひと回り大きく、グロース株中心のハイテクセクターに売りが集中したことが見て取れます。



相場を動かした材料:イラン情勢の緊迫化と長期金利の急上昇

この日の下落を引き起こした材料は、大きく2つです。

1つ目は地政学リスクです。トランプ米大統領がイラン側から示されたホルムズ海峡再開案を拒否したと伝わり、原油価格が急伸しました。WTI原油は前日比4.22%高の1バレル96.31ドル、ブレント原油も4.02%高の108.50ドルまで上昇しています(出典:Reuters、CNBC)。原油高はインフレ再燃への警戒につながりやすく、株式市場にとってはマイナス材料です。

2つ目は金利です。米10年債利回りは節目の5.2%台に乗せ、2007年以来およそ19年ぶりの高水準まで上昇しました。米30年債利回りも5.5%台まで上がっています。背景には、米ダラス連銀の製造業活動指数が予想7.8に対して実際は9.8と上振れしたことがあり、経済の底堅さが逆に「利下げが遠のくのでは」という警戒感につながった格好です。金利が上がると将来の利益を割り引いて評価する成長株が売られやすくなるため、ナスダックの下げがきつくなったのも、この流れで説明がつきます。

なお、恐怖指数と呼ばれるVIX(S&P500のオプションから算出するボラティリティ指数)は16.33(前日比+9.82%)まで上昇しました。数値自体は歴史的な危機水準というほどではありませんが、投資家の警戒感が一段強まったことが読み取れます。



話題になった銘柄:エヌビディア・モンゴDB・ボーイング・ロブロックス

続いて、この日値動きが目立った銘柄を見ていきます。

銘柄騰落率主な材料
エヌビディア(NVDA)+1.68%自社株買いを1,500億ドル追加、総枠2,350億ドルへ
モンゴDB(MDB)-19.00%CEO突然退任、Metaへ移籍
ボーイング(BA)-6.80%737MAX10の認証、ソフトウエア不具合で遅延
ロブロックス(RBLX)-7.84%ジェフリーズが「アンダーパフォーム」に格下げ

話題になった銘柄の騰落率(9月28日)

グラフからも、モンゴDBの下落幅が突出して大きく、次いでロブロックス、ボーイングの順に売られ、エヌビディアだけがプラス圏を維持したことが分かります。

エヌビディア(NVDA)は、取締役会が自社株買いの枠を1,500億ドル追加し、残り総枠を2,350億ドルに引き上げたと発表しました。これは米企業の自社株買い増額としては過去最大級とされています。ジェンスン・フアンCEOは「魅力的なバリュエーション」を理由に挙げており、AI・アクセラレーテッドコンピューティング市場での自社の成長見通しに自信を示した形です。株価が1.68%高で終えたのは、市場がこの発表を素直に好感したためと見られます。

モンゴDB(MDB)は最も値動きが激しかった銘柄です。CEOのCJ・デサイ氏が退任し、Meta社の上級ポストに移ることが明らかになり、株は前日比19%安の335.32ドルまで急落しました。会社側は「経営上の問題とは関係ない」としていますが、トップの突然の離脱は投資家心理に強く響いた形です。創業者のデブ・イッティチェリア氏が暫定でCEO・社長を兼務することになりました。「なぜここまで下がったのか」という点では、後任がまだ正式に決まっていない不透明感が、業績そのものよりも重く受け止められたと考えられます。

ボーイング(BA)は、米連邦航空局(FAA)が737MAX10の型式証明を、新たに見つかったソフトウエアの問題を理由に遅延させると発表したことで下落しました。FAA長官が飛行安全上のリスクがないか改めて評価するまで認証を保留する姿勢とされ、納入時期が迫っていたタイミングでの発表だっただけに、経営再建中の同社にとっては痛手になります。株価は場中一時6.8%まで下げました。

ロブロックス(RBLX)は、証券会社ジェフリーズが投資判断を「アンダーパフォーム」(弱気)に引き下げ、目標株価を38ドルとしたことが引き金になりました。ブッキング(予約・課金額)の伸びが市場予想を大きく下回るとの見方が示されたことが理由で、株価は7.84%下落しています。好業績が期待されていた銘柄だけに、決算発表を前にした格下げは失望売りを誘った格好です。

このほか、小型バイオ株のコディアック・サイエンシズ(KOD)が、進行中の第3相治験で良好な結果が出たことを受けて154.56%という驚異的な急騰を見せました。中小型株では材料ひとつで株価が数倍になることもあるという好例です。



セクター・ETFの動き

セクター別に見ると、この日はエネルギー関連が原油高の恩恵を受けた一方、金・銀鉱山株には逆に重荷となりました。ハイテク・AI関連はOpenAIが高度なAIモデルの学習を一時停止したと伝わったことも重なり、軟調でした。防衛・航空関連はボーイングの下落が象徴するように弱く、NYSE全体では値上がり銘柄に対して値下がり銘柄がおよそ2倍という、内容の悪い相場でした。一方で宇宙関連(スペースXへの好意的なアナリストコメント)や、複数の臨床試験成功が伝わった医薬品・バイオテク、保険(モルガン・スタンレーがリインシュアランス・グループ・オブ・アメリカをオーバーウエートに格上げ)は相対的に堅調でした。

読者のみなさんが保有していることの多いETFについても触れておきます。S&P500に連動するVOOやVTIは指数と同じくおおむね-0.7〜-0.8%程度、ナスダックに連動するQQQは-0.9%前後で推移したとみられます。高配当ETFのSPYD・HDV・VYMについては、今回のリサーチでは個別の終値・騰落率を裏取りできませんでした。長期金利の急上昇は配当利回り狙いの銘柄にとって逆風になりやすいため、指数と同程度かそれ以上に下げた可能性がありますが、断定はできない点をご了承ください。正確な数値はご自身の証券口座でご確認いただくのが確実です。

今日の日本株・注目点

米国市場の下落を受けて、今日の日本株も上値の重い展開が予想されます。特に注目したいポイントは次の3つです。

①長期金利の動向:米長期金利が19年ぶりの高水準まで上昇したことで、国内でもグロース株・ハイマルチプル株には引き続き逆風が続きそうです。

②原油高の波及:原油価格の急伸は資源・エネルギー関連株にはプラス材料ですが、輸送・素材コストの上昇を通じて他セクターの重荷にもなり得ます。

③イラン情勢の続報:地政学リスクは短期間で状況が変わりやすいテーマです。今後の交渉進展・悪化どちらの報道が出るかで、原油価格・株式市場とも振れやすい点に注意しておきたいところです。

なお、本記事の作成にあたり一部の数値(高配当ETFの個別終値など)は確認が取れず空欄としています。最新の正確な数値は各証券会社のツールでご確認ください。

今日も無理せずコツコツいきましょう。いってらっしゃい!

English version is here → [U.S. Market Recap] Sept 28: Nasdaq Falls 0.92%

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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