どうも、ひろきちです。
今日は9月24日(木)の東京株式市場を振り返ります。結論から言うと、日経平均株価は前日比495円04銭高の6万5513円99銭となり、4日続伸でした。敬老の日・秋分の日を挟んだ4連休明けの最初の取引日でしたが、休みボケどころか力強いスタート。ただし中身を見ると、日経平均を押し上げたのはソフトバンクグループ1銘柄の急伸によるところが大きく、TOPIXはむしろ小幅安という「ねじれ」も見られました。今日もその理由を掘り下げていきます。
今日の指数の動き
まずは主要指数の終値をまとめておきます。
| 指数 | 終値 | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 65,513.99円 | +495.04円 | +0.76% |
| TOPIX | 4,075.30 | -15.84 | -0.39% |
| グロース250 | 808.19 | -0.79 | -0.10% |
| ドル円 | 158.42円 | — | (円安基調) |
この表を見ると、日経平均はしっかり上昇した一方で、TOPIX(東証株価指数、東証プライム市場全体の値動きを示す指数)はマイナス、新興企業中心のグロース250も3営業日ぶりに反落と、指数によって明暗が分かれたことが分かります(出典:日本経済新聞、Yahoo!ファイナンス)。日経平均は「株価が高い銘柄ほど指数への影響力が大きい」という値がさ株型の指数のため、後述するソフトバンクグループのような値がさ株が急伸すると、他の銘柄が軟調でも指数全体は押し上げられやすいという特徴があります。今日はまさにその構図が表れた1日でした。

グラフで見ても、9月18日から4連休を挟んで今日まで、じりじり水準を切り上げてきたことが分かります。
なお、東京市場は9月21日(敬老の日)、22日(国民の休日)、23日(秋分の日)と3連休をはさんでおり、今日が4連休明け最初の取引日でした。前回の取引日である9月18日の終値(6万5018円95銭)と比べると、休み明けにもかかわらず買いが優勢だったことになります。
なぜ動いた?相場を動かした材料
今日の値動きを理解するカギは、大きく3つあります。
①前日(23日)の米国市場では、9月の米購買担当者景気指数(PMI)が予想を上回る強さとなり、インフレ圧力の根強さが意識されました。これを受けて米長期金利(10年債利回り)が急上昇し、CMEのFedWatchツールによると、10月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での0.25%利上げの織り込み度は約5割から約7割まで上昇しました。金利先高観から構成銘柄の約7割が下落する幅広い売りとなり、NYダウは前日比352ドル10セント安の5万1511ドル59セント(-0.68%)と反落しています(出典:OANDA証券、みんかぶFX)。
②為替市場では、米金利先高観を受けたドル高圧力もあり、ドル円は158円42銭前後で推移しました。一方で日銀は9月の金融政策決定会合で政策金利を1.25%に引き上げたばかりで、1995年以来およそ31年ぶりの水準です。市場では次の一手が10月になるのか、12月まで様子見となるのかで思惑が交錯しており、この不透明感が金融株の重荷になった面があります(出典:野村證券ウェルスタイル)。円安自体は輸出企業の採算改善につながりやすい材料ではありますが、今日はそれ以上に金利を巡る警戒感が意識された形です。
③国内では、連休中にたまっていた海外投資家の売買が休み明けに集中し、方向感の出やすい相場になりました。特にソフトバンクグループは、傘下の英アーム社が関わる人工知能(AI)関連の投資期待が改めて意識され、短期筋の買いも入って一時7%超まで急伸する場面がありました。この1銘柄の値がさ株としての影響力の大きさが、日経平均とTOPIXの明暗を分けた最大の要因だったと考えられます(出典:日本経済新聞、株探ニュース)。
今日話題になった銘柄と、その理由
値動きの大きかった銘柄を5つ取り上げて、何が起きたのか、なぜそうなったのかを見ていきます。
| 銘柄(コード) | 終値目安 | 騰落率 | 注目された理由 |
|---|---|---|---|
| ソフトバンクグループ(9984) | 6,688円 | +5.91% | AI関連の投資期待再燃、短期筋の買い |
| トヨタ自動車(7203) | 2,969.0円 | -1.85% | 世界経済減速懸念とEV投資負担 |
| 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) | 3,573.0円 | -1.30% | 日銀の次の一手を巡る不透明感 |
| イビデン(4062) | 20,855円 | +6.65% | エヌビディアCEO発言を材料に半導体関連へ物色 |
| アドバンスクリエイト(8798) | 140円 | -19.54% | 最終赤字継続の見通しを嫌気 |
この表から、AI・半導体関連には根強い買いが入る一方、自動車・銀行といった伝統的な大型株には金利や景気を巡る警戒感がくすぶっていたことが読み取れます(ソフトバンクグループ、イビデンの株価は取引終了間際時点のデータで、確定値とわずかに異なる可能性があります)。
こう並べてみると、プラス圏とマイナス圏がきれいに分かれており、AI・半導体関連とそれ以外とで明暗が分かれた1日だったことが一目で分かります。
ソフトバンクグループ(9984):AI期待で一時7%超の急伸
ソフトバンクグループは前日比5.91%高(一時7%超まで上昇する場面もありました)と大きく買われました。傘下の英半導体設計大手アームが関わる人工知能(AI)投資への期待が改めて意識されたことに加え、連休明けで手掛かり材料に乏しい中、短期の値幅取りを狙う投資家の買いも入ったとみられます。同社は株価水準が高く、日経平均のような値がさ株型の指数では1銘柄の値動きが指数全体を大きく左右しやすい銘柄の代表格です。今日の日経平均の上昇分の相当部分は、このソフトバンクグループ1銘柄の急伸で説明できると言ってよいでしょう。
トヨタ自動車(7203):世界経済減速懸念で軟調
トヨタ自動車は前日比1.85%安となりました。世界経済の減速懸念に加え、電気自動車(EV)関連の投資負担が引き続き意識されており、輸出関連の値がさ株として日経平均の上値を抑える方向に働きました。ドル円は158円台の円安水準にあり、本来であれば輸出企業には追い風のはずですが、今日は為替よりも米金利上昇を通じた世界景気への警戒感の方が優先されたようです。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306):日銀の次の一手を巡る様子見
三菱UFJフィナンシャル・グループは前日比1.30%安でした。日銀は9月会合で政策金利を1.25%に引き上げましたが、次の利上げが10月になるのか12月まで持ち越しになるのかは見方が分かれています。銀行株は本来、金利上昇局面では収益改善が期待されやすい業種ですが、前日の米国市場で金融株が金利急上昇を嫌気して売られたことも重荷になり、様子見の売りが出たとみられます。
イビデン(4062):エヌビディアCEO発言で急伸も終盤は伸び悩み
半導体パッケージ基板大手のイビデンは前日比6.65%高でした。ただし前場(午前の取引)の時点では一時15%を超える急騰となっており、終値にかけて上げ幅を縮小した形です。きっかけは米半導体大手エヌビディアのCEO発言がAI向け半導体需要の強さを裏付ける材料として受け止められたことで、AI関連の投資テーマに素直に反応する値がさ株らしい値動きとなりました。朝方の急騰後に利益確定売りが出たとみられ、値動きの大きさの背景には、時価総額に比べて発行済み株式数が少なく、値動きが荒くなりやすい銘柄特性もありそうです。
アドバンスクリエイト(8798):業績下方修正を嫌気し急落
保険代理店大手のアドバンスクリエイトは前日比19.54%安と、今日の値下がり率上位に入りました。最終損益が赤字継続となる見通しが伝わったことがきっかけです。黒字転換を期待していた投資家の失望売りが集中したとみられ、好業績期待で買われていた反動も加わって値幅の大きい下落につながりました。中小型株は大型株に比べて業績修正のインパクトが株価に直結しやすく、今日のアドバンスクリエイトはその典型的な例と言えるでしょう。
個人投資家としてどう見るか
積立投資をコツコツ続けている人にとっては、今日1日の495円高に一喜一憂する必要はないというのが基本スタンスです。それよりも今日印象的だったのは、日経平均とTOPIXという2つの代表的な指数が逆方向に動いたという事実です。ニュースで「日経平均が上昇した」と聞くと市場全体が好調だったように感じますが、中身を見ると実際にはソフトバンクグループという値がさ株1銘柄の影響が大きく、幅広い銘柄の動きを示すTOPIXはむしろ下落していました。指数の見出しの数字だけで一喜一憂せず、自分が保有している銘柄がどのセクター・テーマに属しているかを意識したほうが、今の相場には合っていると思います。短期で個別株を売買している人は、AI・半導体関連の物色の強さと、自動車・銀行など景気敏感株への警戒感えう「二極化」がしばらく続く可能性を頭に入れておきたいところです。
明日以降の注目ポイント
①前日の米国市場で強まった10月FOMCでの利上げ観測(織り込み度は約7割)が、今後発表される米経済指標を受けてさらに強まるのか、それとも後退するのか。米長期金利の動向は為替とグロース株の双方に影響します。②日銀の次の一手が10月になるのか12月まで持ち越しになるのか、当局者の発言や経済指標に注目が集まりそうです。③ソフトバンクグループをはじめとするAI関連の値がさ株の動きが一巡した後、日経平均とTOPIXの「ねじれ」が解消に向かうのか、それとも広がるのか。指数だけでなわ値上がり・値下おり銘柄数といった相場の中身にも目を配りたいところです。
引き続き、無理せずコツコツと。明日もよろしくお願いします!
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものでありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
前営業日の振り返りは9月17日の日次まとめ記事もあわせてご覧ください。
English version is here → https://hirokichiiii.com/投資のいろは/nikkei-daily-2026-09-24-en/
いつも読んでいただきありがとうございます。下のバナーをポチッと応援クリックしていただけると、ひろきちの励みになります!



コメント