【銘柄分析】テスラ(TSLA)が約6%高!バークレイズ格上げとスペースX合併観測、今後の株価は?

投資のいろは

どうも、ひろきちです。

10月26日(月)の米国株式市場で、テスラ(TSLA)が大きく上昇しました。米東部時間の午後1時台の時点で395.05ドル(前営業日比+6.13%)まで買われ、約3か月ぶりの高値圏に入っています(Yahoo Finance)。きっかけは、大手証券バークレイズによる投資判断の引き上げでした。今回はこのテスラを取り上げます。なお、この記事の10月26日の株価は取引時間中の水準で、終値ではありません。

テスラはどんな会社?事業の柱を整理

テスラは電気自動車(EV)で有名ですが、いまは「車を売るだけの会社」ではありません。事業の柱は、電気自動車、電力をためる蓄電池(エネルギー貯蔵)、運転を支援する有料ソフトのFSD、無人タクシーのロボタクシー、人型ロボットのOptimusです。

2026年7-9月期の納車台数は486,532台でした。前年同期の過去最高(497,099台)からは2.1%減ですが、市場予想の461,974台は上回っています(Electrek)。FSDの有料契約者数は174万人に達しました(24/7 Wall St.)。車の販売に加えて、ソフトやエネルギーでも稼ごうとしているのがいまのテスラです。

株価と投資指標:10月26日に395ドル台へ急伸

10月26日の株価は395.05ドル(取引時間中)で、前営業日(10月23日)の終値372.22ドルから+6.13%でした。1ドル=157.50円で計算すると、1株あたり約6.2万円です。10月中旬は下落が続き、10月16日には354.72ドルまで下げていたので、そこから一気に戻した形です。

テスラ株価の推移(10月の主な日付)

この図から、10月16日の355ドル前後を底に、26日は395ドル台まで約11%戻したことが読み取れます。

年間の値動きでは、52週高値が498.83ドル、安値が297.38ドル(7月29日)です。今回の上昇後も、年初来ではまだ1割強のマイナスです(Yahoo Finance)。PER(株価が1株利益の何倍かを示す割高・割安の目安)は、2027年の予想1株利益1.18ドルで計算すると、10月中旬の株価で約300倍でした(Pepperstone)。今回の上昇でさらに高くなっているので、かなり先の成長を織り込んだ株価だと言えます。

10月中旬の下落には理由がありました。10月13日前後には、BNPパリバが、設備投資が年250億ドル超にふくらむことによる資金の減り方(キャッシュバーン)を懸念しました(TheStreet)。16日は市場全体の売りで、ナスダック総合指数が2.15%下がり、テスラもほぼ同じ2.13%安でした(Gotrade)。こうした下げのあとだったので、26日の上昇は余計に目立ちました。同じ日、アップルは1.2%ほど下げ、アルファベットとメタも小幅安と、大型テック株のなかでテスラだけが上昇しています(Yahoo Finance、取引時間中)。

では、なぜ上がったのか。バークレイズが、テスラの投資判断を「中立(Equal Weight)」から「強気(Overweight)」へ引き上げ、目標株価を370ドルから450ドルに上げました。理由は、スペースXとの合併観測、自動車事業の改善、ロボタクシーの手応えの3つです(Investing.com)。ミズホも目標株価を460ドルに上げ、評価は「アウトパフォーム」を維持しています。バークレイズは蓄電池事業についても、2027年分がほぼ売り切れだと指摘しています(StockStory)。

業績チェック:7-9月期は予想超えも、利益の中身は…

10月21日に発表された2026年7-9月期は、非GAAPの1株利益が0.48ドルで、市場予想の0.45ドルを上回りました。ただし前年同期の0.50ドルよりは4%低い水準です(Electrek)。直前の4-6月期は、1株利益が0.33ドルと予想の0.53ドルを下回り、営業利益率も1.4%まで落ち込んでいたので、そこからは持ち直した形です。売上高は280.5億ドルで、前年同期の281億ドルとほぼ横ばいでした(24/7 Wall St.)。

テスラの1株利益(非GAAP)の推移

この図から、4-6月期に33セントまで落ちた1株利益が48セントまで戻した一方、前年同期の50セントには届いていないことが分かります。

気になるのは利益の中身です。GAAP(米国会計基準)の営業利益は前年比56%減の7.18億ドルでした。自動運転、Optimus、AI向け計算設備への研究開発費がふくらんだためで、設備投資も前年の2倍を超えたと報じられています(24/7 Wall St.)。一方でカンター・フィッツジェラルドによると、テスラは2026年の設備投資の目標を250億ドルから200億ドルへ引き下げました。「予想は超えたが、利益は前年より減った」というのが、今回の決算の素直な読み方だと思います。

今後の経営方針:車から「AIとロボット」の会社へ

テスラは、自動運転ソフト、ロボタクシー、Optimus、AI向け半導体へ大きな投資を続けています。10月26日には、ロボタクシーのヒューストンの対応エリアを広げました(Yahoo Finance)。ヨーロッパではFSDがラトビアで承認され、EU加盟国で10か国目になっています(Investing.com)。

そしてもう1つの焦点が、スペースXとの合併です。イーロン・マスク氏は、両社が合併の可能性を検討する独立委員会を設けたと認めています。ただし、まだ正式な合意や発表はありません。テスラの株主総会は12月6日までに開く必要があるため、年内に何らかの動きが出るのでは、という見方が市場にあります(Axios、Barclays)。

株価の展望:強気材料と弱気材料

まず強気材料です。

① 証券会社の評価が上向いています。バークレイズの目標株価が450ドル、ミズホが460ドル、カンターが485ドルです。

② 合併が実現した場合、テスラの株主に買収プレミアム(上乗せ価格)が付く、という期待があります。

③ 需要の強さです。乗用車の受注残は4年ぶりの高水準と報じられ(24/7 Wall St.)、FSDの契約者数も174万人に達しています。

次に弱気材料です。

① 利益の質です。GAAPの営業利益は前年比56%減で、研究開発と設備投資の負担が重くなっています。

② 割高感です。2027年の予想利益に対するPERが約300倍という水準は、期待が外れたときの下落が大きくなりやすいと言えます。

③ 合併の不確実性です。発表前の段階で、実現には両社の株主の承認や独占禁止法の審査が必要です(Barclays)。Axiosも、この合併には大きな下振れリスクがあると指摘しています。

④ 1日の上昇に終わる可能性です。Yahoo Financeは、10月中の高値圏である386ドル前後を維持できるかが焦点で、割り込めば「1日だけの上昇」になりかねないと指摘しています。

個人的には、今回の上昇は業績そのものより「合併への期待」が押し上げた面が大きいと見ています。期待で動く株価は、ニュース1つで逆向きに動くこともあります。テスラの長期的な強みである自動運転やエネルギー事業が、利益として育っていくかを、これからの決算で確かめていきたいところです。

まとめ:期待先行のテスラ、決算で中身を確認したい

テスラは10月26日に、バークレイズの格上げとスペースX合併への期待で約6%上昇しました。7-9月期の決算は予想を上回りましたが、GAAPの営業利益は前年比で半分以下になっています。株価は成長への期待を大きく織り込んでいるので、強気材料と弱気材料の両方を見ながら、無理のない範囲で付き合っていくのが良さそうです。

引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!

※出典:Yahoo Finance、Electrek(決算)、24/7 Wall St.、Investing.com(格上げ)、Investing.com(カンター)、Pepperstone。株価・為替は2026年10月26日時点(為替は26日終値の1ドル=157.50円)。

前回の銘柄分析:【銘柄分析】クラウドストライク(CRWD)は今から買っても遅くない?株価257ドル・年初来2倍超の理由を解説

関連記事(スペースX関連):【銘柄分析】クラウン・キャッスル(CCI)の今後は?SpaceX報道で株価+9%の85.97ドル、配当利回り4.9%の実力を解説

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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