どうも、ひろきちです。
今回の銘柄分析は、米国の携帯電話基地局(タワー)大手、クラウン・キャッスル(CCI)です。10月23日(金)の米国市場で株価が約9%上昇し、終値は85.97ドルでした。きっかけは、スペースXが同社のタワーを使うために協議していると報じられたことです。配当利回りが約4.9%ある銘柄でもあり、気になる方が多いと思います。会社の中身と株価の見方を整理します。
※株価は米国時間2026年10月23日(金)の終値です。
クラウン・キャッスルはどんな会社?携帯電話タワーを貸して稼ぐREIT
クラウン・キャッスルは、米国で約4万か所の携帯電話基地局(タワー)を持ち、AT&T、ベライゾン、T-モバイルなどの通信会社に貸して賃料を得る会社です。REIT(不動産投資信託の一種。利益の大部分を配当に回す仕組み)として上場しています。
2026年5月1日には、光ファイバー事業と小型基地局事業を、ザヨとEQT傘下の会社に合計約85億ドルで売却しました。売却で得たお金は、借金の返済(70億ドル超)と自社株買い(約10億ドルの枠)に回す計画です。これにより、米国中心の「タワー専業」の大手上場会社になりました。
株価と投資指標:10月23日に+9.06%、配当利回りは約4.9%
10月23日(金)の終値は85.97ドルで、前日比+7.14ドル(+9.06%)でした(Motley Foolの記事より)。前日10月22日の終値は78.83ドルだったとされています。
上昇のきっかけは、ブルームバーグの報道として伝えられた、次の内容です。
・スペースXが、米国の基地局8万か所以上へのアクセスを求めている
・クラウン・キャッスルと、タワーの利用について協議している
ただし、スペースX側は協議を認めておらず、契約が結ばれたわけでもありません。ここは大切なので、「期待先行の上昇」だと冷静に見る必要があります。10月初めには、スペースXが約80億ドルで低周波数帯の電波(スペクトラム)を購入すると報じられており、自前の地上ネットワークづくりへの期待が高まっていました。同じ日にライバルのアメリカン・タワーも約4%上昇しています。
配当は1株あたり四半期1.0625ドル(年4.25ドル)で、85.97ドルに対する利回りは約4.9%です。ただし、Motley Foolの記事によれば、光ファイバー売却後に配当は引き下げられています。
業績チェック:売上は減少、でも1株あたりの利益は増加
2026年10月21日に発表された第3四半期決算の内容です。
| 項目 | 金額 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 9.95億ドル | 約-7% |
| サイト賃貸収入 | 9.66億ドル | 約-4.5% |
| 調整後EBITDA | 6.73億ドル | 約-6.3% |
| 1株あたりAFFO | 1.24ドル | 約+11% |
出典:クラウン・キャッスルの決算発表(2026年10月21日)。決算報道(Zacks)の集計を含みます。
AFFO(調整後funds from operations)は、REITの「配当の元手になる利益」にあたる指標です。売上は、携帯会社ディッシュによる契約解除(約6,100万ドルの減収要因)などで減りました。一方、借金が減って利息の支払いが減り、株数も減ったため、1株あたりAFFOは増えました。市場予想の1.20ドルも上回っています。
1株あたりAFFOの推移は次のとおりです。
| 年 | 1株あたりAFFO |
|---|---|
| 2024年 | 4.55ドル |
| 2025年 | 4.36ドル |
| 2026年 会社予想 | 4.54〜4.66ドル |
2026年の予想は、今回の決算で上方修正されました。減少が続いた後、2026年は持ち直す見通しです。
今後の経営方針:借金を減らし、新しい借り手で再成長を狙う
会社の方針は大きく3つです。
・借金の返済で財務を軽くする
・自社株買いで1株あたりの価値を高める
・タワーの追加利用(新しい借り手)で、賃料収入を増やす
決算説明会では、CEOが「衛星関連会社を含め、あらゆる相手と話している」という趣旨の発言をしたと報じられています。また今回、特定の大手顧客のために、一部タワーの権利を約2.75億ドルで取得し、リース期間を延ばしたとされています。
株価の展望:強気材料と弱気材料
強気材料
(1) スペースXがタワーを借りる契約が実現すれば、新しい大口の借り手になる可能性があります。
(2) 借金の返済と自社株買いで、1株あたりの利益が伸びやすいこと。
(3) 2026年の業績予想が上方修正され、配当利回りも約4.9%と高めであること。
弱気材料
(1) スペースXの協議は未確認で、期待が先走っている可能性があります。
(2) ディッシュなどの契約解除で、サイト賃貸収入が減っていること。
(3) 光ファイバー売却後に配当が引き下げられており、今後も増配が続くかは不透明なこと。
(4) 金利が上がると、REITは売られやすくなること。
個人的には、今回の上昇は「ニュースへの期待」が大きい部分もあると見ています。確定した話ではないので、報道だけで飛びつかず、実際の契約発表や次の決算で中身を確認してからでも遅くないと思います。配当目的であれば、利回りだけでなく、配当を払う力(AFFOの推移)を見るのがポイントです。
まとめ:期待と現実のバランスを見たい銘柄
クラウン・キャッスルは、タワー専業の配当銘柄です。10月23日の上昇は、スペースXとの協議報道が後押ししたとされています。足元の業績は減収が続く一方、1株あたりAFFOは増えています。今後は、新しい借り手が実際に現れるかが鍵になりそうです。
引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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