どうも、ひろきちです。
今日は月曜の朝なので、いつもの「前日のまとめ」ではなく、週末をはさんだ金曜日(10月2日)の米国市場をまとめてお届けします。結論から言うと、この日は主要3指数がそろって上昇し、なかでもナスダック総合は+1.19%としっかり高でした。
きっかけは9月の雇用統計が市場予想を大きく下回ったことです。「景気の弱さを示す悪い指標」が「株高」につながるという、ちょっとねじれた一日でした。
3指数そろって上昇、ナスダックは1.19%高
まずは指数の動きから確認します。
| 指数 | 終値 | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| NYダウ | 51,176.96 | +250.36 | +0.49% |
| S&P500 | 7,722.72 | +56.27 | +0.73% |
| ナスダック総合 | 27,190.86 | +319.26 | +1.19% |
| ラッセル2000(中小型株) | 2,832.89 | +26.27 | +0.94% |
この表から読み取れるのは、ハイテク株中心のナスダックが最も強く、中小型株のラッセル2000も1%近い上昇と、値がさハイテク株だけでなく幅広い銘柄に買いが入ったことです(出典:Yahoo Finance、TheStreet)。
このほかの指標も合わせて見ておきます。恐怖指数と呼ばれるVIX(S&P500の予想変動率を示す指数)は15.31(前日比-6.59%)まで低下し、株式市場の不安心理が和らいだことを示しました。一方で米10年債利回り(国の借金である米国債のうち、償還まで10年ある債券の利回り)は5.28%(+0.04)とやや上昇しています。原油(WTI先物)は1バレル91.11ドル(-1.90%)、金は1トロイオンス4,162.30ドル(-0.95%)とそれぞれ下落、ビットコインは85,378.64ドル(+0.64%)とわずかに上昇しました(出典:Yahoo Finance)。
株高を後押ししたのは「弱すぎる雇用統計」
この日の最大の材料は、朝方に発表された9月の雇用統計です。非農業部門雇用者数は+2万9,000人と、市場予想(8万人台後半)を大幅に下回りました。失業率も4.1%から4.2%に上昇しています(出典:Yahoo Finance「Stock Market Today」、TheStreet)。
ひろきちの見立てですが、通常なら雇用の弱さは景気減速の心配につながり株安材料になりそうなものです。ただこの日は逆に、FRB(米連邦準備制度理事会、米国の中央銀行にあたる組織)が追加の利上げに動きにくくなったとの見方が広がり、株式市場にはむしろ安心材料として受け止められました。現在のFF金利(政策金利)は3.75〜4%のレンジにありますが、10月の会合で利上げが行われる確率は、この統計を受けて18%程度まで低下したと報じられています(出典:Yahoo Finance)。「景気の弱さ」よりも「金融引き締めが遠のいたこと」の方を市場が重く見た、という格好です。
話題になった5銘柄
個別銘柄では、決算や企業ニュースをきっかけに大きく動いた銘柄が目立ちました。ここでは5社を取り上げます。

この図から読み取れるのは、ナイキ・シーゲイト・ウエスタンデジタルが大きく下げた一方、テスラ・エヌビディアは上昇と、銘柄ごとに明暗がくっきり分かれたことです。
エヌビディア(NVDA):取引時間中に最高値を更新
エヌビディアは2%超の上昇となり、取引時間中には237.87ドルと過去最高値を更新、時価総額は5.7兆ドルを超えました(出典:TheStreet)。AIデータセンター向け半導体の需要拡大という大きなテーマに加えて、この日は雇用統計を受けて金利上昇懸念が和らいだことも追い風になったとみられます。将来の利益を現在の価値に割り引いて株価を評価する際、金利が下がるほど成長株は評価されやすくなるため、エヌビディアのようなグロース株(成長株)の代表格に資金が向かいやすかった、という解説です。
テスラ(TSLA):納車台数が予想超え
テスラは+4〜5%程度上昇しました。7〜9月期(第3四半期)の世界納車台数が48万6,532台となり、市場予想(46万3,000台前後)を上回ったことが好感されました(出典:TheStreet)。ひろきちとしては、EVメーカーの業績動向を占う恒例の数字で予想を超えたこと自体は素直に評価できると感じる一方、一部では需要の先食いを指摘する声もあり、今後数四半期の数字も合わせて見ていきたいところです。
ナイキ(NKE):決算の中身より見通しが嫌気された
ナイキは-4.82%でした。前日(10月1日)の取引終了後に発表した2027年8月期第1四半期決算では、売上高112.1億ドルが市場予想113.2億ドルに届かなかった一方、EPS(1株あたり利益)は0.48ドルと予想の0.43ドルを上回りました。それでも株価が下落したのは、通期の売上高見通しとして「高い一桁%の減収」を示し、EPSガイダンス(会社側の業績予想)の中心値1.25ドルがアナリスト予想平均1.61ドルを2割以上下回ったためです。あわせて、2031年度までに25億ドルの累計コスト削減を目指す新施策「Pace」を発表しましたが、そのために約10億ドルの税引き前費用(大半が人員関連)がかかる見通しも示され、決算発表直後の時間外取引では一時6%台後半まで下落する場面もありました(出典:StockTitan)。直近の利益そのものは予想を上回ったのに、将来の見通しの弱さの方が株価には重く効いた格好です。
シーゲイト(STX)とウエスタンデジタル(WDC):供給逼迫の崩れを警戒
HDD(ハードディスクドライブ)大手のシーゲイトは-10%の849.79ドル、ウエスタンデジタルは-7%の429.45ドルと、そろって大きく下落しました。東芝がフィリピンの拠点でHDDの生産能力を倍増させ、AIデータセンター向け市場でシェア30%を狙うと発表したことがきっかけです(出典:247 Wall St.)。両社はこれまで、AIデータセンター向けの記憶装置需要の急増によってHDDの供給が逼迫し、それを背景に値上げ(価格決定力の強化)を進めてきました。シーゲイトは年初来で+210%程度、ウエスタンデジタルも+150%程度まで買われていたとされ(出典:247 Wall St.)、東芝の増産計画は「品薄だから値上げできる」という両社の強みを弱めかねないとの警戒から、大きく買われていた分だけ利益確定売りも膨らんだとみられます。
セクター・ETFの動き
セクターごとの詳細な騰落率データまでは今回裏取りができなかったため、具体的な数字は控えます。ただしここまで見てきた値動きからは、金利上昇懸念が和らいだことの恩恵を受けやすいハイテク・グロース株や中小型株(ラッセル2000)が相対的に強く、逆に供給懸念が急浮上したHDD関連株は大きく売られるなど、明暗が分かれた1日だったと言えそうです。
日本の個人投資家にもなじみの深い米国ETFについても触れておきます。ナスダック100に連動するQQQは、指数と同じく相対的に大きく上昇したとみられる一方、VOO・VTI(S&P500・全米株式連動)は指数並みの上昇幅だったとみられます。SPYD・HDV・VYMといった高配当ETFは、値上がりを主導したハイテク・グロース株の組み入れ比率が低いため、上昇幅はやや小さめだった可能性があります。ここは各ETFの基準価額の変動率そのものまでは裏取りできなかったため、指数の動きからの推測にとどめます。
週末の値動きと今週の日本株への影響
月曜の配信なので、土日の間に相場を動かすような大きな経済指標の発表や要人発言がなかったかを確認しましたが、これといった新しい材料は見当たりませんでした。金曜に相場を押し上げた「利上げ観測の後退」というムードが、そのまま週明けに持ち越される形になりそうです。
米国株が3指数そろって上昇して週を終えたことを受けて、週明けの日本株も買いが先行しやすい地合いになる可能性はあります。ただし、本日(月曜)時点での具体的な経済指標の発表予定や注目決算については裏取りができなかったため、ここでは触れません。はっきりした材料が出てきたタイミングで、改めてまとめたいと思います。
今日も無理せずコツコツいきましょう。いってらっしゃい!
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
前営業日(10月1日)のまとめはこちら→ https://hirokichiiii.com/投資のいろは/us-market-2026-10-01/
米国ETFの資産公開記事はこちら→ https://hirokichiiii.com/米国etf/us-etf-202609/
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