どうも、ひろきちです。
「NISA口座はついに2,800万を超えた」というニュースを見て、順調に広がっているなと感じた方も多いと思います。でも、口座を開いた人が全員コツコツ投資を続けているかというと、実はそうでもありません。今回は「口座開設数」と「実際に投資している人の数」の差、そして年代別の稼働率を、表とグラフでわかりやすく見ていきます。
NISA口座は2,826万口座まで拡大、でも「開設=投資」ではない
金融庁が2026年2月に公表した調査によると、2025年12月末時点のNISA口座数は約2,826万口座、累計買付額は約71兆円まで増えました。政府目標は2027年12月末までに口座数3,400万・買付額56兆円ですが、買付額はすでに目標を超え、口座数も達成率は約83%と前倒しのペースです。
ここまでは順調な数字です。ただ、大事なのは「口座を開いた=投資している」わけではない、という点です。日本経済新聞の分析によると、2024年に年1回でも買付があった口座の割合(稼働率)は全体で62.0%でした。つまり、口座を持っている人の約4割は、その年に一度も買付をしていない計算になります。開設はしたけれど動いていない口座が、けっこうな数あるということです。
「未稼働口座」は定義しだいで約20%にも約40%にもなる
ここで注意したいのが、「未稼働口座」という言葉の中身です。実は、この数字は定義によって大きく変わります。

この図からわかるのは、同じ「使われていない口座」でも見方で倍近く差が出るということです。「その年に買付がなかった口座」で見ると2024年は約38%ですが、これは前の年に買って今年は買わなかった人もカウントされます。一方、「口座を開設してから一度も投資しておらず、残高もゼロ」という本当の意味での未稼働は、大和アセットマネジメントが各種調査を総合した「新NISA白書2026」によると約20%程度とされています。ニュースで「4割が未稼働」と聞くと驚きますが、実態としては5人に1人くらい、と捉えるのが近そうです。ひろきちとしては、この「38%と20%のギャップ」こそ、ちゃんと知っておきたいポイントだと思います。
年代別の稼働率は30代70.7%がトップ、80代以上は24.7%
次に、口座を「使っているかどうか」を年代別に見てみます。ここに一番はっきりと差が出ます。

このグラフから読み取れるのは、現役世代ほどしっかり使い、高齢層ほど動いていないという傾向です。2024年の稼働率は30代が70.7%でトップ、40代68.8%、50代66.9%と続きます。これに対して70代は48.2%、80代以上は24.7%(前年から4.0ポイント低下)にとどまりました。将来に向けて資産形成が一番必要な30〜50代でよく使われているのは、前向きに受け止めていい結果だと思います。
年代別の口座数は50代・40代が多く、若い世代も伸びている
「使っている割合」だけでなく、そもそも「どの年代が口座を持っているか」も見ておきましょう。2025年6月末時点の口座数と、先ほどの稼働率を並べると次のようになります。
| 年代 | 口座数(2025年6月末) | 稼働率(2024年) |
|---|---|---|
| 30代 | 472万口座 | 70.7% |
| 40代 | 516万口座 | 68.8% |
| 50代 | 525万口座 | 66.9% |
| 70代 | (年代別非公表) | 48.2% |
| 80代以上 | (年代別非公表) | 24.7% |
| 全体 | 約2,826万口座(2025年12月末) | 62.0% |
口座数が最も多いのは50代の525万口座、次いで40代516万、30代472万です。増加率で見ると、2024年12月末からの半年で最も伸びたのは10代(28.5%増)、次に20代(6.1%増)でした。母数は小さいものの、若い世代がNISAを入り口に投資を始めている流れが数字にも出ています。
なぜNISA口座を開設したのに投資しないのか
では、なぜ口座を開いたのに投資しない人がいるのでしょうか。日本証券業協会「証券投資に関する全国調査(2024年)」では、NISA口座で投資しない理由として「投資の方法が良く分からない」28.8%、「市場動向から投資時期を見極めている」19.0%、「投資する資金が確保できなかった」18.2%などが上位に挙がりました。さらに2022年の別調査では、「もともと買い付けるつもりはなく、金融機関に薦められて開設した」が28.7%と最も高くなっています。
こうして見ると、「やり方が分からない」「お金の余裕がない」「そもそも作らされた」の3つが大きいことがわかります。制度そのものよりも、最初の一歩をどう踏み出すかでつまずいている人が多い印象です。
ひろきちの考え:口座開設はゴールじゃない
ひろきちがこのデータを見て思うのは、①口座を開くだけで満足しないこと、②いきなり大きな金額でなくていいので毎月少額でも動かすこと、③自分の年代の数字を「平均」として気にしすぎないこと、の3つです。稼働率が高い世代だからと焦る必要はありませんし、低い世代だからダメというわけでもありません。大事なのは、口座開設をゴールにせず、そこからコツコツ積み立てを続けることです。
NISAはあくまで「非課税で投資できる箱」であって、箱を用意しただけでは資産は増えません。まだ入金や積立設定が止まっているという方は、この機会に少額からでも動かしてみるのが、未来の自分への一番の近道だと思います。
NISAの制度や実際の運用のイメージは、ひろきちの毎月の記録も参考にしてみてください。総資産公開の全記録はこちらにまとめています。
English version is here → [Explainer] 28.26 Million NISA Accounts, but Only About 60% Are Actually Investing?(英語版)
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!
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