【米国株】インテル(INTC)はJPモルガンの格上げで一時+5%!終値92.03ドルまで上げ幅縮小、10/29決算の注目点

投資のいろは

どうも、ひろきちです。

10/19(月)の米国市場は、前週に売られたAI・半導体関連株に買い戻しが入り、ナスダック総合が+1.11%と大きく反発しました。その中で注目を集めたのが、半導体大手のインテル(INTC)です。

インテルはJPモルガンの投資判断引き上げをきっかけに、寄り付き直後に+5%前後まで上昇し、日中は一時95.39ドルまで買われました。ただ、終値は92.03ドル(+2.43%)と、上げ幅は縮んで終わっています。今回は、この動きの背景と今後の注目点を、ひろきちの視点でまとめます。

10/19の米国市場:ナスダック+1.11%、AI関連株が反発

まず全体の動きです。10/19の主要3指数の終値は次のとおりでした(Fisco、CNBC)。

指数終値前日比
NYダウ51,966.03ドル-36.38ドル(-0.07%)
S&P5007,690.73+31.29(+0.41%)
ナスダック総合26,430.89+290.85(+1.11%)

この表から、ダウだけが小幅に下げ、ハイテク株の多いナスダックが一番強かったことが分かります。

前週は、AI向け設備投資の規模と収益性への懸念や、クラウド企業コアウィーブ(CRWV)の債務への不安から、AI関連株が売られていました。週明けはその押し目買いが入り、フィラデルフィア半導体株指数は序盤に一時3%超上昇しています(TradingKey)。マイクロンが約3%高、AMDが約1.8%高と、半導体株が広く買われました。

また、プレマーケット(通常取引の前の時間帯)では、トランプ氏がロシアへの追加制裁の実施を一時停止すると報じられ、原油が下落しました。これも、成長株が買われやすい地合いにつながったようです。

インテルの値動き:寄り付きは+5%、終値は+2.43%

インテルの10/19の値動きを、前営業日と並べて見てみます(The Motley Fool)。

項目数字
10/16の終値89.85ドル
10/19の終値92.03ドル(+2.18ドル、+2.43%)
日中の高値95.39ドル
日中の安値91.88ドル
出来高約1億130万株

日中の高値は前営業日の終値より約6%高い水準でしたが、終値は高値から約3.5%低いところで引けています。朝の勢いが最後まで続いたわけではなく、「買い戻しは入ったが、強気一色ではない」という印象です。

背景には、先週の大きな下げがあります。10/14にはイスラエルのキリヤト・ガトにあるインテルの工場で爆発事故が報じられ、株価が下落しました(The Motley Fool)。10/16の終値は89.85ドルで、この日は-5.79%でした。10/19時点で、6月の高値からは約36%、10月初めからは約22%下がっています。52週のレンジは32.89〜142.35ドルと、値動きの大きさがよく分かります。

上昇のきっかけ:JPモルガンが「売り」から「中立」に

10/19の上昇のきっかけは、JPモルガンのアナリスト、ハーラン・サー氏による投資判断の引き上げです。「アンダーウェイト」(市場平均より株価が下がりやすいという見方で、事実上の売り)から、「ニュートラル(中立)」に引き上げました。目標株価は85ドルのままです(TradingView)。

評価された点として、次のようなものが挙げられています。

(1)CEOのリップブー・タン氏の下で、データセンター向けとPC向けの事業、製造プロセス、先端パッケージング(複数のチップを高密度に組み合わせる技術)に進展があること。
(2)最先端の半導体を作れる製造能力が限られているため、2027年にかけてインテルの利益見通しの下支えになりうること。

一方で、同じレポートはインテルの弱い部分にも触れています。サーバー向けCPUのシェアは77%から53%へ、PC向けCPUのシェアは81%から68%へ下がり、どちらもまだ低下中とされています。また、他社の半導体を受託製造するファウンドリ事業の外部売上は、年換算で10億ドル未満です。台湾のTSMCは同じ基準で約1,500億ドルなので、規模の差はまだ大きいです。

ひろきちの見方では、「格上げ」といっても、目標株価の85ドルは10/19の終値92.03ドルより低い点が気になります。これは「もう売りではない」という程度の評価の変化で、「ここから大きく上がる」という強い買い推奨ではないと受け止めています。

もう一つの材料として、インテルは10/19に、メタ(META)のAIモデル「Muse Spark Open」(8,160億パラメータ)に、発売初日から同社のXeon(サーバー向けCPU)や今後のGPUで対応すると発表しました。ただし、顧客との契約や売上の見通し、GPUの発売時期は明らかにされていません(Benzinga)。

懸念材料:競合の動きと資金負担、割高感

上昇の一方で、見ておきたい点もあります。

1つ目は、CPUでの競合の動きです。クラウドサービスのスタートアップ企業Modalが、NVIDIAの新しいCPU「Vera」を搭載した初のサーバーを受け取ったと報じられました。これまでインテルとAMDが握ってきた分野で、NVIDIAが存在感を高める動きです。1社の事例にすぎませんが、シェア低下が続いているという文脈では見逃せません。

2つ目は、お金の面です。2026年4-6月期の調整後フリーキャッシュフロー(事業で自由に使える現金の増減)はマイナス84億ドルで、2026年の設備投資は200億ドルを超える見通しです(HeyGoTrade)。工場への投資が先行している段階だと思います。

3つ目は、株価の水準です。同じ資料によると、10/13の終値102.81ドルの時点で、予想PER(株価が1株利益の何倍かを示す指標)は約60倍でした。その後に下がったとはいえ、年初来では報道ベースで約140%上昇しており、期待が先行している面は否めません。

次の焦点は10/29の決算

インテルは、10/29(木)の米国市場の終了後に7-9月期決算を発表します。会社のガイダンス(見通し)と市場予想は次のとおりです(HeyGoTrade、Benzinga)。

項目会社のガイダンス市場予想(目安)
売上高158億〜168億ドル約164億ドル
非GAAP粗利益率42.0%―
非GAAP EPS(1株あたり利益)0.38ドル約0.39ドル

EPSの市場予想は、情報源によって0.27〜0.39ドルとばらつきがあります。ここでは会社のガイダンスと、Benzingaの数字を並べました。なお、4-6月期は、売上高が161億ドル(予想144億ドル)、EPSが0.30ドル(予想0.10ドル)と、市場予想を大きく上回っています。

今後の注目ポイントは次の3つだと思います。

(1)売上高がガイダンスの上限168億ドルに届くか。
(2)2027年の設備投資の見通し。大きく増えるなら、利益やキャッシュへの影響が気になります。
(3)ファウンドリの外部顧客。テスラが次世代の製造プロセス「14A」の顧客になると報じられており、こうした話が増えるかが焦点です。

ひろきちの見方:決算まではニュースに振らされやすい局面

インテルは、10/16に-5.79%、10/19に+2.43%と、わずか数日で大きく動いています。決算前は、アナリストの判断変更や半導体全体の流れで株価が上下しやすい時期です。ひろきちとしては、「格上げで上がった」という1日の動きよりも、10/29の決算で売上・設備投資・ファウンドリの外部顧客が確認できるかを待ちたいと思います。

インテルのこれまでの動きは、7月のAI決算で9%高となった回や、9月8日にインテルが9%高となった回でも取り上げています。あわせて読むと、今回の動きの位置づけが分かりやすいと思います。

同じ10/19には、バイオ企業のサイレンス・セラピューティクス(SLN)も約125%高と急騰しました。こちらは別の記事で詳しく解説しています。

なお、数字は報道ごとに差があります。正確な終値や予想値は、ご自身の証券会社などでご確認ください。

資産の全体像や、ひろきちの運用実績は総資産公開の全記録はこちらにまとめています。

引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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