どうも、ひろきちです。
2026年10月16日(金)までの1週間で、米国株のスターバックス(SBUX)が約7.5%上昇しました。10月9日の終値は90.75ドル、10月16日の終値は97.52ドルです。
今回は、この上昇の背景と、2026年10月29日に迫った決算発表を前に、スターバックスの業績と株価をどう見るかを整理します。
スターバックスはどんな会社?世界に約4万1000店のコーヒーチェーン
スターバックスは、世界で最も知られたコーヒーチェーンのひとつです。2026年4〜6月期(2026年度第3四半期)末の店舗数は、北米が18,371店、北米以外が22,933店でした。合計すると約4万1000店です(出典:Yahoo!ファイナンス)。
稼ぎの中心は店舗でのドリンクとフードの販売です。ほかに、スーパーなどで売るコーヒー製品などの「チャネル・ディベロップメント」という事業もあり、直近の四半期は売上が5.88億ドルで、前年同期比+22%と伸びました。
決算期は9月末です。「2026年度」は2025年10月〜2026年9月を指します。まだ通期の決算は出ていません。
株価と投資指標:1週間で約7.5%上昇
直近の株価の動きです(出典:StockAnalysis)。
| 日付 | 終値(ドル) | 前日比 |
|---|---|---|
| 10月9日(金) | 90.75 | -2.64% |
| 10月12日(月) | 92.29 | +1.69% |
| 10月13日(火) | 92.00 | -0.31% |
| 10月14日(水) | 93.25 | +1.36% |
| 10月15日(木) | 96.88 | +3.89% |
| 10月16日(金) | 97.52 | +0.66% |
きっかけのひとつは、10月12日(月)です。10月上旬に「スターバックスがチポトレ・メキシカン・グリルの買収を検討している」という報道が出て株価が下落しましたが、12日に会社が「Starbucks is not buying Chipotle」と否定し、株価が戻りました(出典:Stocktwits)。
一方、最も上げ幅が大きかった15日(木)の+3.89%については、私が確認した範囲では、はっきりした個別材料は見つかりませんでした。ナイキ(NKE)など割安な消費関連株が買われた日でもあり、決算前の期待や資金の流れが重なった可能性はありますが、これは推測です。
主な投資指標は、10月16日終値ベースで次のとおりです(出典:StockAnalysis)。
- 時価総額:約1,112億ドル
- PER(株価が1株利益の何倍かを示す割安さの目安):56.02倍(実績)、33.21倍(予想)
- 1株配当:年2.52ドル、配当利回り2.58%
- 52週の株価レンジ:77.99〜110.51ドル
実績PERの56倍は一見かなり高く見えますが、これは前年度の利益が一時的な費用で大きく落ち込んでいたためです。予想PERの33倍のほうが、今の実力に近い目安です。
業績チェック:前年度は大幅減益、今年度は回復基調
まず、通期の推移です(出典:スターバックスの各年度10-K・決算発表)。
| 年度(9月期) | 売上高 | 1株利益(希薄化後) |
|---|---|---|
| 2023年度 | 約360億ドル | 3.58ドル |
| 2024年度 | 約362億ドル | 3.31ドル |
| 2025年度 | 約372億ドル | 1.63ドル |
売上高は少しずつ増えていますが、2025年度は店舗閉鎖や組織の簡素化にともなう費用が膨らみ、1株利益が前年の3.31ドルから1.63ドルへ半分ほどに落ち込みました。営業利益率も15.0%から7.9%に低下しています。
では、今年度はどうでしょうか。2026年4〜6月期(第3四半期、7月29日発表)の主な数字です(出典:スターバックス決算発表(SEC))。
- 既存店売上高(全世界):+7.9%(来店客数+4.2%、客単価+3.5%)
- 売上高:93億ドル(前年同期比-1%。中国事業の合弁会社化により連結から外れたため)
- 営業利益率(調整後):14.4%(約4.3ポイント改善。関税の還付金も寄与)
- 1株利益(調整後):0.85ドル(市場予想0.66ドルを上回る)
注目したいのは、既存店売上高の伸びが「値上げだけでなく来店客数の増加」でも支えられている点です。また、調整後の営業利益率には関税の還付金が含まれており、毎期同じ水準が続くとは限りません。
今後の経営方針:「Back to Starbucks」と10月29日の決算
スターバックスの再建は、CEOのブライアン・ニコル氏が「Back to Starbucks(スターバックスらしさへの回帰)」として進めています。
①店舗体験の立て直し
接客の質や店内の居心地を高める取り組みで、「Coffee House Uplift」と呼ぶ改装・改善プログラムは1,000店舗を超え、予定より早く進んでいます。
②店舗展開の見直し
一部の不採算な北米店舗を閉め、出店ペースも抑えています。経営陣は、2〜3年前の出店方針を「誤りだった」とみて、修正していると説明しています。
③コスト削減
一般管理費(G&A)は前年同期比で約20%減りました。
会社は第3四半期の発表で、通期見通しを引き上げました。既存店売上高は米国で6%超、全世界で約6%の伸び、営業利益率は11%超、1株利益は2.55〜2.65ドルです。
次の大きな節目は、2026年10月29日(木)の市場終了後に発表される2026年度第4四半期・通期決算です(出典:スターバックスIR)。
株価の展望:強気材料と弱気材料
強気材料
①既存店売上高の回復:全世界で+7.9%と、来店客数の増加を伴って伸びています。
②利益の改善と見通しの引き上げ:1株利益は市場予想を上回り、通期見通しも上方修正されました。
③アナリストの評価:StockAnalysisの集計では35人の平均が「Buy(買い)」で、目標株価の平均は110.97ドル(現在より約14%高い水準)です。
弱気材料
①割高感:予想PERは33.21倍と、なお高めです。決算で期待を下回ると、株価が大きく下がる恐れがあります。
②利益の質:直近の営業利益率には関税還付金が含まれ、コーヒー豆価格の高さも続いています。会社は第4四半期に影響が和らぐと見ていますが、見通しどおりに進むかは決算で確認が必要です。
③出来事に左右されやすい株価:今回のチポトレ報道のように、思惑で1日に3%近く動くことがあります。
ひろきちの見解
個人的には、今回の上昇は「再建が順調に進んでいる」という評価に、チポトレ報道の否定と決算前の期待が加わったものだと見ています。業績の回復は数字に表れており、ここは評価できます。
ただ、予想PERが33倍あるので、期待がかなり織り込まれている点には注意が必要です。10月29日の決算では、売上の伸びだけでなく、関税還付金などを除いた利益の実力と、2027年度の見通しをどう示すかが焦点だと思います。決算前に慌てて動くより、結果を見てから考えても遅くはないのではないでしょうか。
まとめ:1週間で約7.5%上昇、焦点は10月29日の決算
今回のポイントを整理します。
- 10月16日終値は97.52ドルで、1週間の上昇率は約7.5%。チポトレ買収の否定が材料のひとつ。15日の+3.89%には、確認できた個別材料がなかった。
- 2025年度は大幅減益だったが、2026年度は既存店売上高が+7.9%と回復し、通期見通しも引き上げられた。
- 予想PERは33倍と高め。関税還付金やコーヒー豆価格の影響には注意。
- 次の注目点は10月29日の決算と2027年度の見通し。
引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。株価・指標は2026年10月16日終値時点で、その後変動します。
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