どうも、ひろきちです。2026年9月8日の東京株式市場は、日経平均株価が前日比1,130円51銭安の65,269円33銭と大幅に反落しました。前日7日はニューヨーク市場がレイバーデーで休場だったこともあり方向感の出にくいスタートでしたが、日中に円相場が急速に上昇したことで自動車株を中心に売りがかさみ、後場にかけて下げ幅を広げる展開になりました。今日は「なぜ円が急に強くなったのか」「その中でも上がった銘柄は何が違ったのか」を中心に振り返ります。
今日の指数の動き
| 指数 | 終値 | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 65,269.33円 | -1,130.51円 | -1.70% |
| TOPIX | 4,050.33 | -75.47 | -1.83% |
| グロース250 | 787.06 | -4.55 | -0.57% |
| ドル円 | 153.80円 | -0.56円 | (円高) |
この表からは、大型株が中心の日経平均・TOPIXが1.7〜1.8%台の下落だったのに対して、新興企業が多いグロース250の下げは0.57%にとどまったことが読み取れます。値がさの輸出関連株が売られた影響が、指数全体の重しになった一日だったと言えそうです。
上のグラフの通り、9月7日には前日比1,378円90銭高の66,399円84銭まで戻していただけに、今日の1,130円安はその上昇分の大半を消してしまう下げ幅でした。出来高は約21億100万株で、TOPIXも同様に下落しており、売りが幅広い銘柄に広がっていたことがうかがえます(出典:共同通信、株探)。
なぜ動いた?相場を動かした材料
①為替市場での急速な円高です。8日の東京外国為替市場では、日銀の早期利上げ観測などを背景に対ドルの円相場が一時1ドル=152円台後半まで急伸し、4月末〜7月の円買い介入でも超えられなかった「155円の壁」を突破しました(出典:日本経済新聞)。前週160円台だったところから、わずか1週間程度で7円以上円高が進んだ計算になります。輸出企業にとっては、想定為替レートより円高に振れるほど採算が悪化しやすいため、自動車株を中心に売りが広がりました。
②中東情勢への警戒感です。中東地域での緊張再燃が伝わり、リスク回避の売りを誘う場面がありました。地政学リスクは相場の先行きを読みにくくするため、利益確定売りが出やすいタイミングでもありました。
③一方でAI(人工知能)・半導体需要の底堅さは、相場を下支えする材料でした。値上がり銘柄の中には半導体関連株も含まれており、日中には日経平均がプラス圏で推移する場面も見られました(出典:共同通信)。結果的に後場に売りが優勢となりましたが、「AI関連なら買われる」という地合いそのものは崩れていないことが確認できた一日でもありました。
今日話題になった銘柄と、その理由
| 銘柄(コード) | 終値 | 騰落率 | 注目された理由 |
|---|---|---|---|
| トヨタ自動車(7203) | 2,968.5円 | -4.12% | 円急伸で輸出採算への警戒感 |
| ホンダ(7267) | 1,610.5円 | -4.99% | 想定レートを上回る円高で収益懸念 |
| ソフトバンクグループ(9984) | 6,556円 | +5.45% | AI・半導体関連の好材料が連続 |
| ニトリホールディングス(9843) | 3,392.0円 | +5.47% | 円高が輸入コスト低下の追い風に |
| アドバンテスト(6857) | 33,800円 | -1.97% | 半導体関連ながら利益確定売りも |
この表を見ると、同じ「円高」というニュースでも、輸出企業のトヨタ・ホンダには逆風、輸入コストが下がる小売のニトリHDには追い風と、業種によって明暗が分かれたことが分かります。ここからは1社ずつ、何が起きて、なぜその値動きになったのかを見ていきます。
トヨタ自動車(7203)
トヨタは前日比127円50銭安の2,968円50銭(-4.12%)で終えました。同社の2027年3月期通期の想定為替レートは1ドル=160円とされており、実勢の153円台はこれより10円近く円高です。想定レートより円高が進むほど海外での売上を円換算した際の目減りが大きくなるため、収益への警戒感から売りが出やすくなりました(出典:みんかぶ、株探ニュース)。もともと市場の想定より円高ペースが速かったことも、売りの大きさにつながったとみられます。
ホンダ(7267)
ホンダは前日比84円50銭安の1,610円50銭(-4.99%)と、自動車株の中でも下落率が目立ちました。ホンダの想定為替レートは1ドル=155円で、こちらも実勢レートがそれを下回る(円高が進む)水準まで来ています。トヨタより値動きが大きかった背景には、時価総額がトヨタより小さく値動きが出やすいことに加え、直近まで株価が年初来高値圏にあり利益確定売りが出やすい地合いだったことも影響したと考えられます。
ソフトバンクグループ(9984)
ソフトバンクグループは前日比339円高の6,556円(+5.45%)と大きく上昇しました。前日7日も11.22%高と急反発しており、2日続けての大幅上昇です。背景には、傘下の英アーム・ホールディングス株の上昇やオープンAIの新型モデル提供に関する報道など、AI・半導体関連の好材料が重なったことがあります。加えて8日は半導体株の比率が高い韓国総合株価指数(KOSPI)も上昇しており、アジア株全体でAI関連への物色が強まったことも追い風になりました(出典:日本経済新聞、Investing.com)。市場全体が下げる中でも「AIというテーマ」には資金が向かいやすい状態が続いていることを示す動きだったと言えます。
ニトリホールディングス(9843)
ニトリHDは前日比176円高の3,392円(+5.47%)でした。家具・インテリア用品を海外から仕入れる比率が高いニトリにとって、円高は仕入れコストの低下に直結するため、業績にプラスに働くとの見方から買いが入りました。トヨタ・ホンダとは正反対の理由で株価が動いた点が対照的で、同じ為替材料でも業種によって受け止め方が真逆になることがよく分かる一例です。
アドバンテスト(6857)
半導体検査装置大手のアドバンテストは前日比680円安の33,800円(-1.97%)でした。前日まで4日続伸しており、その反動で利益確定売りが出た面があります。下落率自体は自動車株より小さく、AI・半導体関連への根強い需要期待が下支えとなり、指数全体ほどは崩れませんでした。
グラフにすると、自動車2社が4〜5%安、ソフトバンクGとニトリHDが5%超の上昇と、明暗がくっきり分かれていることが視覚的にも分かります。
個人投資家としてどう見るか
積立投資をコツコツ続けている方にとっては、今日のような1日の大きな下げも、長期で見れば通過点のひとつです。値動きに一喜一憂して積立を止めてしまうと、かえって安く買えるタイミングを逃してしまうこともあるので、いつも通りのペースを保つのがひろきちのスタンスです。一方で短期売買をされている方にとっては、円相場の動きが今後の値動きを左右しやすい局面です。「155円の壁」を突破したことで、しばらく円高方向に振れやすい地合いが続く可能性もあるため、輸出関連株を保有している場合はポジションサイズを見直すきっかけにしてもよいかもしれません。
明日以降の注目ポイント
①為替の動向です。円相場がさらに152円台前半、あるいはそれ以上に円高が進むのか、それとも152円台後半で落ち着くのかで、輸出関連株の値動きが変わってきます。②日銀の金融政策スタンスです。早期利上げ観測が今回の円高の一因になっているため、日銀関係者の発言や今後の経済指標(毎月勤労統計、GDP関連の統計など)が材料視されやすい状況です。③中東情勢の推移も、リスク回避売りの強弱に影響するため引き続き注視が必要です。
引き続き、無理せずコツコツと。明日もよろしくお願いします!
前営業日(9月7日)のまとめはこちら→【日経平均まとめ】2026年9月7日は1,378円高の66,399円!半導体祭りで4日ぶり6万6000円台
English version is here → https://hirokichiiii.com/投資のいろは/nikkei-daily-2026-09-08-en/
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
ソフトバンクグループの決算・AI戦略についてより詳しく知りたい方は、こちらの銘柄分析記事「【銘柄分析】ソフトバンクグループ(9984)の今後は?純利益5兆円超えの決算とAI全張り戦略を解説」(https://hirokichiiii.com/投資のいろは/meigara-softbankg/)もあわせてご覧ください。
いつも読んでいただきありがとうございます。下のバナーをポチッと応援クリックしていただけると、ひろきちの励みになります!



コメント