【解説】Xの「億り人」だらけは幻想?日本人の投資実態とのギャップを徹底検証

投資のいろは

どうも、ひろきちです。

今日はいつもと少し毛色を変えて、X(旧Twitter)で見かける投資家像と、実際の日本人の投資実態のギャップについて考えてみたいと思います。

タイムラインを開くと、資産1億円超えの「億り人」や、含み益で数千万円稼いだという投資家のポストがたくさん流れてきます。
ひろきちも正直、「みんなこんなに増やしているのか」と焦った経験があります。でも、統計データを見てみると、実態はかなり違う景色が見えてきました。
今回はその「見えている世界」と「本当の日本」のギャップを、数字で見える化してみます。

Xを見ていると「みんな億り人」に見えてくる

X上では、資産1億円超えを報告するアカウントや、短期間で大きな利益を出したという投稿がよく話題になります。
こうした投稿は「いいね」や「リポスト」が集まりやすく、タイムライン上での存在感が実際の人数以上に大きくなりがちです。

これは「生存者バイアス(うまくいった人の声だけが目立ち、失敗した人や地味に積み立てている人の声は埋もれてしまう現象)」が関係していると考えられます。
実際、証券会社のコラムなどでも、SNS上の投資自慢は誇張や偏りが含まれやすいと指摘されています(参考:松井証券「投信の『生存者バイアス』とは何か」)。
また、「FIRE」や「億り人」を謳い文句にした投資詐欺も増えており、国民生活センターも注意を呼びかけています。
目立つ声の裏側には、地味にコツコツ積み立てている人や、投資自体をしていない人が圧倒的多数いることを忘れてはいけないと思います。

実際に投資をしている日本人はたったの2割程度

では、実際に日本で投資をしている人はどれくらいいるのでしょうか。
日本証券業協会の「個人投資家の証券投資に関する意識調査」(2024年度)によると、証券保有者は推計約2,495万人で、これは日本の総人口の20.2%にあたります。
つまり、日本人の5人に4人は証券投資をしていない計算になります(出典:日本証券業協会「個人投資家の証券投資に関する意識調査」)。

世界の主要国と比べても、日本の投資参加率は低い水準です。

個人投資家の参加率比較(主要国)

この図を見ると分かる通り、米国は人口の55%が株式投資をしているのに対し、日本は20%前後にとどまっています。
英国(33%)やスウェーデン(22%)と比べても低く、ドイツ・フランス(14〜15%)よりは高いものの、「投資が当たり前」という感覚には程遠いのが実情です(参考:SQ Magazine「Stock Market Participation Statistics」ほか各種調査より)。
Xのタイムラインだけを見ていると気づきにくいですが、投資をしている人自体が日本ではまだまだ少数派なんですね。

NISA口座を作っても3人に1人が「放置」

「じゃあ、新NISAが始まって状況は変わったのでは?」と思う方もいるかもしれません。確かにNISA口座数は増えています。金融庁の資料によると、NISA口座数は2025年12月末時点で2,826万口座に達し、累計買付額は71兆円にのぼります(出典:金融庁「NISAの利用状況」)。

ただし、口座を「開いた」ことと「続けている」ことは別問題です。

NISA口座の稼働状況

金融庁の集計をもとにすると、NISA口座のうち実際に買い付け実績がある「稼働口座」はおよそ67%で、残りの約33%、つまり3人に1人は口座を開設したものの買い付けをしていない「非稼働口座」だと見られています。せっかく非課税制度を使えるようにしたのに、そのまま放置してしまっている人がかなりの割合いるわけです。
ひろきちも毎月NISA運用実績を公開していますが、続けること自体が実はハードルなんだと改めて感じます。

「資産1億円超え」は日本の全世帯のわずか3%

Xで見かける「資産1億円」という数字も、実は日本全体で見るとかなり特殊な部類に入ります。
野村総合研究所の推計(2023年時点)によると、純金融資産1億円以上の「富裕層」「超富裕層」は合計約165.3万世帯で、日本の全世帯のわずか2.97%にすぎません(出典:野村総合研究所ニュースリリース)。

一方で、金融資産をまったく保有していない世帯も一定数存在します。
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査2025年」では、金融資産非保有世帯の割合は二人以上世帯で21.6%、単身世帯では33.2%にのぼります(出典:J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査2025年」)。
つまり、「億り人」がいる一方で、そもそも貯蓄すらできていない世帯も同じくらいの割合で存在する、二極化した社会になっているとも言えそうです。

なぜこれほどギャップが生まれるのか

ここまでの数字を整理すると、次の3点が見えてきます。

(1)Xのようなプラットフォームは、成功している人・大きく稼いだ人の投稿が可視化されやすい構造になっている

(2)実際に投資をしている日本人はまだ2割程度で、NISA口座を開いても3人に1人は続けられていない

(3)資産1億円超えの世帯は全体の3%未満で、多くの人にとっては「別世界」の話

ひろきちが思うに、大事なのは「Xで見える景色」と「自分の現実」を切り離して考えることです。
タイムラインの中の億り人と自分を比べて焦る必要はまったくありませんし、逆に「自分だけが取り残されている」と落ち込む必要もありません。
統計を見れば分かる通り、コツコツ投資を続けているだけで、実はすでに少数派の側にいるとも言えるわけですから。

まとめ:焦らず、比べず、続けることが一番の近道

English version is here → English version is here

X上の「みんな儲かっている」空気に流されず、まずは自分のペースで投資を続けることが大切だと改めて感じました。ひろきちも引き続き、地道な積立投資を続けていきたいと思います。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

いつも読んでいただきありがとうございます。下のバナーをポチッと応援クリックしていただけると、ひろきちの励みになります!

ブログランキング・にほんブログ村へ

人気ブログランキング




人生単位のキャリアを、20代のうちに設計する【猫の手AGENT】




コメント

タイトルとURLをコピーしました