どうも、ひろきちです。
今週も「今週の注目株」ということで、日本株から1社、米国株から1社をピックアップして深掘りしていきます。今回は、AI半導体テスタの好決算で話題になったアドバンテスト(6857)と、新CEOのもとで立て直しが進む米大手小売のターゲット(TGT)です。どちらも直近の決算やニュースで株価が大きく動いた銘柄なので、順番に見ていきましょう。
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アドバンテスト(6857)はAI半導体テスタ特需で四半期最高益、でも株価は乱高下
まずは日本株から、半導体テスタ(検査装置)の世界最大手、アドバンテスト(6857)です。半導体メーカーが作ったチップが正常に動くかを検査する装置を作っている会社で、特に生成AI向け半導体で使われるHBM(高帯域幅メモリ、複数のメモリを積み重ねて高速化した部品)向けテスタでは、世界シェアの6〜7割を握っているとされています。
注目のきっかけは、7月29日に発表された2027年3月期第1四半期(4〜6月)決算です。売上高は前年同期比39.3%増の3,675億円、営業利益は53.3%増の1,900億円、四半期利益は93.8%増の1,748億円と、いずれも四半期ベースで過去最高を更新しました。生成AI向け半導体の増産に加え、AI推論用チップのテスト需要が会社の想定を上回るペースで伸びているのが背景です。これを受けて通期予想も上方修正され、2027年3月期の連結営業利益は前期比69%増の8,460億円を見込むとされています。決算発表を受け、翌30日の東京市場でアドバンテスト株は一時16%あまり急伸する場面もありました。
一方で、値動きの荒さも目立ちます。今期の株価は3月31日につけた年初来安値19,720円から、6月25日には上場来高値35,940円まで上昇しましたが、8月18日には半導体・AI関連株全般への利益確定売りが強まり、前日比5.08%安の35,860円まで下落しました。この日は日経平均も1,759円安と、5営業日続伸のあとの急反落となっています。AI関連株らしく、良い決算では急騰、材料出尽くしや利益確定では急落と、上下に大きく振れやすい銘柄と言えそうです。
投資家目線で見るアドバンテストのポイント
良い点は、AI半導体の需要拡大という大きな流れに乗っており、業績そのものは四半期ごとに過去最高を更新し続けていることです。半導体テスタ市場全体も、2026年(暦年)はAI関連半導体の生産数量拡大と複雑化を背景に過去最大規模になる見通しとされており、追い風は当面続きそうです。
留意点は、株価がすでに業績の伸びを先取りする形で大きく上昇しているため、決算や相場全体のちょっとした変化で値動きが荒くなりやすいことです。上場来高値からの下落率が短期間で二桁になることもあり、値がさ株(株価水準が高い銘柄)らしい上下動の大きさは覚悟しておく必要がありそうです。
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米ターゲット(TGT)は決算で株価4%高、新CEOの立て直し策が軌道に乗り始めた
続いて米国株です。米大手ディスカウントストアのターゲット(TGT)は、8月19日発表の2026年度第2四半期決算が市場予想を上回り、株価は当日4%上昇して52週高値を更新しました。1株あたり利益(EPS)は2.46ドルで、市場予想の2.25ドルを上回る着地です。既存店売上高は前年同期比2.7%増(予想2.5%増)、デジタル既存店売上高は8.7%増、当日配送サービスの利用は25%伸びるなど、実店舗・ネット通販ともに好調でした。特に食料品部門は過去3年で最も高い伸び率を記録しています。
ターゲットは2026年2月に就任した新CEO、マイケル・フィデルケ氏のもとで立て直しを進めています。店舗の改装や品ぞろえの見直し、接客力の強化などに追加で10億ドルを投じる方針を打ち出しており、今回の決算はその効果が数字に表れ始めた形です。会社側は通期の売上高成長率見通しを従来より1ポイント引き上げ、約5%とする上方修正も発表しました。この結果、ターゲット株は2026年の年初来で58.5%上昇と、S&P500全体を大きく上回るパフォーマンスとなっています。
投資家目線で見るターゲットのポイント
良い点は、新CEOのもとでの立て直し策が数字として表れ始め、実店舗・デジタル・食料品と幅広い部門で改善が見られることです。決算後は複数のアナリストが目標株価を引き上げており(一例として、ゴールドマン・サックスは127ドルから161ドルへ、UBSは166ドルから185ドルへ引き上げ)、市場の評価も上向いています。
留意点としては、決算内容自体は良かったものの、株価はすでに年初来で6割近く上昇しており、好材料の多くが織り込まれつつあることです。実際、アナリストの平均レーティングは「Hold(中立)」で、コンセンサス目標株価(約160.68ドル)に対する上値余地は1%台にとどまっています。決算発表直後には一時株価が下げる場面もあり、「良い決算だが、期待値も高くなりすぎている」という見方があることは頭に入れておきたいところです。![]()
今週の相場を見て思うこと
今回の2銘柄に共通しているのは、①好決算そのものは文句なしの内容だったこと、②それでも株価の反応は一筋縄ではいかなかったこと、③背景には「良い決算をどれだけ織り込み済みか」という期待値の問題があること、の3点だと思います。アドバンテストのようにAIブームの主役級銘柄ほど値動きが荒くなりやすく、ターゲットのように地道な立て直しが評価され始めた銘柄でも、株価が急上昇したあとは「これ以上の上振れ」を求められやすくなります。個人投資家としては、決算の中身の良し悪しだけでなく、株価がどこまで期待を織り込んでいるかも合わせて見ておきたいところです。
先週の「今週の注目株」では、ディスコとネビウスを取り上げました(【今週の注目株】ディスコ(6146)は生成AI特需で四半期最高益も半導体株安で急反落、米ネビウス(NBIS)は決算で株価急伸!日米2銘柄を深掘り)。AI関連株の値動きの荒さという意味では、今回のアドバンテストとも通じるところがあるので、気になる方はあわせてご覧ください。
引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!
English version is here → [Weekly Stock Picks] Advantest Posts Record Quarterly Profit on AI Chip Testing Boom but Swings Wildly, Target Jumps 4% on Earnings Beat to a 58% YTD Gain
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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