どうも、ひろきちです。
今回は2026年8月31日(月)から9月4日(金)までの1週間、東京株式市場の値動きをまとめて振り返ります。この週の日経平均は月曜から木曜まで4営業日連続で値を下げたあと、金曜日には806円という大きな反発を見せました。週間で見ると1,290円安、率にして1.95%の下落です。何が起きて、なぜここまで振れたのか、この1週間の流れを整理していきます。
今週の日経平均は週間で1,290円安 4日続落から金曜に806円反発
まずは日経平均の1週間の値動きを一覧で見てみましょう。
| 日付 | 日経平均終値 | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 8月31日(月) | 66,311.93円 | -93.63円 | -0.14% |
| 9月1日(火) | 66,215.34円 | -96.59円 | -0.15% |
| 9月2日(水) | 64,325.64円 | -1,889.70円 | -2.85% |
| 9月3日(木) | 64,214.48円 | -111.16円 | -0.17% |
| 9月4日(金) | 65,020.94円 | +806.46円 | +1.25% |
| 週間(8/31→9/4) | – | -1,290.99円 | -1.95% |
この表を見ると、月曜・火曜はじわじわとした下げにとどまっていたのが、水曜に一気に1,889円安という今年でも際立つ下げ幅を記録し、木曜も小幅安、そして金曜にその下げ幅の半分近くを1日で取り戻した、という値動きが分かります。
日経平均だけでなく、東証全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)や新興市場の東証グロース市場250指数も、週の後半にかけて方向感が入れ替わりました。火曜のTOPIXは+0.62%としっかりでしたが、水曜には日経平均以上のペースとなる-2.40%まで落ち込み、木曜には+0.75%、金曜は+0.03%とほぼ横ばいで終えています。ドル円も週初の159円台後半から、水曜に表面化した日銀高田創審議委員のタカ派発言をきっかけに円高方向へ振れ、金曜には156円台前半まで進みました。指数だけでなく為替の動きも合わせて見ておくと、今週の相場の性格がつかみやすくなります。
なぜ動いた?世界同時金利高とAI半導体株の急落が週の主役
今週の値動きの背景には、大きく3つの流れがありました。
①米長期金利の上昇とAI・半導体株への逆風
週の前半、米長期金利(10年国債利回り)は一時4.80%台(約1年8カ月ぶりの水準)まで上昇しました。金利が上がると、将来の利益を今の価値に割り引いて考える株式、特に成長期待の高いハイテク株や半導体株は「割高」に見えやすくなります。ソフトバンクグループやアドバンテスト、東京エレクトロンといった値がさ株(1株の値段が高く指数への影響が大きい銘柄)が売られ、日経平均の重しになりました。日本の長期金利も2.990%まで上昇し、約30年ぶりの高水準となったことも、この流れを後押ししています。
②イラン空爆による原油高が金利上昇に拍車
9月2日には、米中央軍によるイラン革命防衛隊拠点への空爆が明らかになり、原油先物(WTI)が前日比5.20%高の1バレル=90.22ドルまで急伸しました。原油高によるインフレ圧力への懸念から米長期金利がさらに上昇し、この日だけで日経平均は1,889円安、TOPIXも-2.40%と、東証プライムの9割超の銘柄が値下がりする「全面安」の展開になりました。
③日銀のタカ派発言による急速な円高
9月2日、日銀の高田創審議委員が札幌市内での講演で「一定のペースにとらわれず機動的に対応する」と発言し、これが連続的な利上げも辞さないタカ派的な内容と受け止められました。ドル円は週初の160円近辺から一時156円台まで、わずか数日で円高が進んでいます。円高は輸出企業には逆風ですが、金利上昇は貸出金利ざやの改善につながるため銀行にとって追い風になり、三菱UFJフィナンシャル・グループのような銀行株が相対的に底堅く推移する一方、自動車や電機など輸出関連株の重しとなりました。
そして週末にかけては、FRB(米連邦準備制度理事会)のウォラー理事がタカ派姿勢を緩和させる発言をしたことで米長期金利が低下し、これを好感してハイテク・半導体関連に買いが戻りました。金曜日はソフトバンクグループの子会社アームの株価上昇も重なり、日経平均は806円高と5営業日ぶりに大きく反発しています。
今週話題になった銘柄と、その理由
指数の動きだけでなく、実際にどんな銘柄が注目されたのかも見ていきましょう。
| 銘柄(コード) | 終値 | 騰落率 | 注目された理由 |
|---|---|---|---|
| ソフトバンクグループ(9984) | 5,590円(9/4) | +11.8%(9/4) | 子会社アーム株高を好感し、週前半の金利警戒売りから急反発 |
| アドバンテスト(6857) | 33,050円(9/2) | -6.3%(9/2) | 金利上昇でAI半導体の値がさ株に利益確定売り |
| 三菱商事(8058) | 5,099円(9/3) | +4.92%(9/3) | バークシャー・ハザウェイCEOの商社株長期保有発言 |
| 東京電力HD(9501) | 572.3円(9/1) | +6.36%(9/1) | データセンター向け電力需要期待などで電力株が全面高 |
| ティアフォー(593A) | 2,870円(9/4) | +19.7%(9/3)→-19.6%(9/4) | 自動運転関連への期待で急騰した反動でストップ安 |
ソフトバンクグループ(9984):週の中で最も値動きが大きかった1社
週前半は金利上昇による「割高株」警戒から9月2日に-4.87%まで売られましたが、週末の9月4日には子会社アームの株価上昇を好感して+11.8%の5,590円まで急伸しました。日経平均は225銘柄の株価を一定の方法で平均した指数で、株価水準が高い「値がさ株」の値動きが指数全体に大きく影響します。同社はその代表格で、金曜日は日経平均の上げ幅の多くを1銘柄で押し上げる場面もありました。
アドバンテスト(6857):金利上昇局面で真っ先に利益確定売りの対象に
半導体テスト装置の世界最大手で、9月2日に-6.3%の33,050円まで下落しました。今年に入ってAI向け半導体需要の拡大を追い風に株価が大きく上昇してきた分、金利上昇局面では利益を確定する動きが出やすい銘柄だったといえます。
三菱商事(8058):バークシャー・ハザウェイの一言で商社株が軒並み高
9月3日、米投資会社バークシャー・ハザウェイのグレッグ・アベルCEOが日本経済新聞のインタビューに応じ、伊藤忠商事・丸紅・三井物産・三菱商事・住友商事の5大商社株について、今後も長期にわたって保有し続ける意向を示したと報じられました。これを受けて三菱商事は+4.92%の5,099円まで買われています。好業績や増配といった直接的な材料がなくても、著名投資家の発言だけで商社株全体が動いたのが印象的な1日でした。
東京電力ホールディングス(9501):電力株が全面高になった1日
9月1日は電力株全般に買いが集まり、東京電力HDは+6.36%の572.3円まで上昇しました。生成AIの普及に伴うデータセンター向けの電力需要拡大期待や、原子力発電所の再稼働・活用をめぐる思惑が背景として挙げられています。九州電力(+8.16%)や関西電力(+5.14%)なども軒並み値上がりし、セクター全体への物色となりました。
ティアフォー(593A):短期間での急騰・急落を見せた新興銘柄
自動運転ソフトウェア「Autoware」を手がける同社は、トヨタ自動車が2028年に「レベル2++」と呼ばれる、ほぼ手放し運転に近い運転支援技術を投入すると報じられたことを材料に、8月28日ごろから連日ストップ高となる急騰を演じ、9月3日には+19.7%まで買われました。ところが9月4日には反動でストップ安となる-19.6%まで急落しています。短期間で株価が大きく動くような新興銘柄は、上がるときも下がるときも値動きが極端になりやすいという、値動きの軽さを象徴する1週間でした。
個人投資家としてどう見るか
積立投資をコツコツ続けている方にとっては、今週のような荒い値動きは正直あまり気にしなくていいと、ひろきちは思います。むしろ水曜・木曜のような下げ局面は、同じ金額でより多くの口数を買えるタイミングとも言えます。一方で短期で個別株を売買している方にとっては、「金利が動くとテーマが入れ替わる」という今週の値動きは良い教材になったはずです。金利上昇局面では割高な成長株が売られやすく、逆に銀行株や実物資産関連には資金が向かいやすいという構図は、今後も繰り返し出てくる可能性があります。どちらの立場でも、ニュースの見出しだけで慌てて売買を決めるのではなく、自分の投資方針に立ち返ることが大切だとひろきちは考えています。
来週以降の注目ポイント
来週以降、相場を見るうえで注目しておきたいポイントを3つ挙げます。
①9月17〜18日の日銀金融政策決定会合
今週の円急伸のきっかけとなった利上げ観測が、実際の決定につながるのかどうか。会合までの間、日銀関係者の発言にも引き続き注意が必要です。
②米8月雇用統計後のFRBの利下げ観測
9月4日発表の米8月雇用統計の結果次第で、FRBの利下げペースに関する見方が強まるか後退するかが決まり、来週明けの東京市場にも影響しそうです。
③AI・半導体、自動運転関連への物色が続くか
ソフトバンクグループやアドバンテストのような値がさ株、ティアフォーのような新興銘柄への資金流入が一時的なものか、テーマとして定着するのかを見極めたいところです。
引き続き、無理せずコツコツと。来週もよろしくお願いします!
この週の値動きをより詳しく知りたい方は、日次のまとめ記事もあわせてどうぞ。9月1日の日経平均まとめ、9月2日の日経平均まとめ(イラン空爆と半導体株急落)、9月3日の日経平均まとめ(日銀タカ派発言と円急伸)、9月4日の日経平均まとめ(ソフトバンクG主導の反発)。
(本文中の株価・指数は日本経済新聞、共同通信、Bloomberg、株探、松井証券マーケット情報等の報道・データを基にしています)
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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