どうも、ひろきちです。
2026年10月19日の日本株市場で、Retty(7356)が前営業日比+45.45%のストップ高(値幅制限の上限)で取引を終えました。今回はこのRettyを取り上げます。
きっかけは、高市首相が10月16日の参院予算委員会で、食料品の消費税減税で影響を受ける外食業界への支援策として「Go To イート」やプレミアム商品券なども選択肢として検討する考えを示したことです。グルメサイトを運営する会社に、連想で買いが集まりました。
ただ、Rettyは足元の決算で気になる点もあります。急騰の裏にある業績と、投資で押さえておきたいリスクを整理します。
Rettyはどんな会社?
Rettyは、実名の口コミを軸にしたグルメサービス「Retty」を運営する会社です。東証グロース市場に上場しています。
収益の中心は、飲食店が支払う有料のサービス(お店会員)です。ユーザーが増えるほど、飲食店にとって広告として価値が上がる仕組みです。そのため、お客さんの数と、有料の契約を続けてくれる飲食店の数が業績のカギになります。
2025年9月期の決算では、営業利益が黒字になりました。解約率の改善や直販(営業担当が直接契約を取る形)の強化が黒字化を支えた、と報じられています。
株価と投資指標:ストップ高の160円
10月19日の株価(東証グロース)は次のとおりです。
・前営業日(10月16日)終値:110円
・10月19日の始値:110円
・10月19日の高値・終値:160円(ストップ高、前日比+50円、+45.45%)
・出来高:約718万株
始値が110円で、そこからストップ高の160円まで一気に上がりました。年初来高値は167円(1月7日)、年初来安値は109円(10月14日)で、安値をつけた5日後の急反発でした。
指標は、時価総額が約24億円、PBR(株価が純資産の何倍かを示す指標)が6.13倍(単体・実績)、PER(株価が1株利益の何倍かを示す割安さの目安)が30.30倍(会社予想)です。自己資本比率は36.1%、配当は無配(会社予想0円)です。
時価総額は約24億円と小さく、売買が集中すると株価が大きく動きやすい規模です。また、信用取引の買い残(10月9日時点)は約49.6万株、信用倍率は25.46倍と、買い残が売り残を大きく上回っていました。将来の売り圧力になり得る点も頭の隅に置いておきたいところです。
(出典:Yahoo!ファイナンス、10月19日時点)
業績チェック:黒字化したが、今期予想は下方修正
近年の業績は次のとおりです。
・2024年9月期:売上高15.62億円、営業損失0.91億円
・2025年9月期:売上高16.30億円、営業利益0.19億円
・2026年9月期(2026年8月13日に下方修正後の会社予想):売上高14.96億円(前期比-8.2%)、営業利益0.10億円(同-48.1%)
(出典:Retty決算情報、Yahoo!ファイナンスの決算要約)
【画像:Rettyの業績推移グラフをここに挿入】
グラフから分かるのは、2025年に黒字化したものの、今期は売上が減り、利益も小さくなる予想に修正されたことです。
さらに、2026年9月期の第3四半期累計(2025年10月〜2026年6月)は、売上高が前年同期比-7.9%の約11億円、営業損失は約1,700万円と赤字でした。最終的な四半期純利益5,400万円の黒字は、投資有価証券の売却益(特別利益)によるものです。つまり本業が好調だったわけではありません。
加えて、Yahoo!ファイナンスの決算要約には、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在する、という趣旨の記載があります。これはAIによる要約なので、正確な内容は必ず決算短信の原文で確認してください。ただ、資金繰りや事業の継続性に関わる注意書きですので、投資する前に避けて通れない確認事項だと思います。
今後の経営方針:解約率改善と直販強化
Rettyは、これまで次の方針で黒字化を目指してきました。
・お店会員の解約率の改善
・直販の強化による新規契約の獲得
・保有するデータの活用による、次の成長段階への挑戦
一方で、2026年9月期の通期予想は下方修正されました。方針が数字に結びついていない面があり、今後の決算でその結果が試されることになりそうです。次の決算発表は2026年11月中旬頃の予定です。
株価の展望:強気材料と弱気材料
強気材料として、次の3つが考えられます。
①政策期待:Go To イートなどが実際に動けば、外食需要の回復が期待され、グルメサイトにも追い風になり得ます。
②黒字転換の実績:2025年9月期に営業黒字化した実績があります。
③株式の規模が小さい:時価総額が約24億円と小さいため、テーマ性で資金が集まると値が飛びやすい性質があります。
弱気材料は次の3つです。
①政策はまだ「検討」段階:支援策の中身も時期も決まっていません。
②業績が下方向:今期は売上・利益とも前期比で減る予想で、第3四半期累計は営業赤字でした。
③継続企業の前提に関する注記:決算要約に重要な疑義の記載があります。さらに、信用買いが多く、勢いが止まれば売りが出やすい構図です。
個人的には、10月19日の急騰は「業績の改善」ではなく「政策テーマへの期待」で説明される動きだと見ています。ストップ高の翌日以降は値動きが荒くなりやすいため、ニュースで急に上がった局面で飛び乗ることには慎重でいたいです。投資するなら、決算短信の注記や次回決算の内容を確認してからで十分だと思います。最終判断はご自身の責任でお願いします。
まとめ
・10月19日の終値は160円のストップ高(+45.45%)で、材料は高市首相の外食支援策の検討発言です。
・まだ決まった政策ではなく、期待先行の動きです。
・2026年9月期は下方修正され、売上14.96億円、営業利益0.10億円の予想です。
・決算要約に継続企業の前提に関する記載があり、原文での確認が必要です。
引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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