【銘柄分析】ココナラ(4176)がストップ高の352円!営業利益92%増の決算と来期130億円計画を解説

投資のいろは

どうも、ひろきちです。

10月13日の取引終了後、ココナラ(4176)が2026年8月期の決算を発表しました。翌14日は買い注文が殺到してストップ高(1日に動ける値幅の上限まで買われること)となり、株価は352円(前日比+80円)で取引を終えています。営業利益が約2倍になった今回の決算を、初心者の方にも分かるように整理していきます。

ココナラはどんな会社?個人の「得意」を売り買いする場

ココナラは、イラスト、デザイン、文章作成、占い、相談ごとなど、個人の「得意なこと」をネット上で売り買いできるスキルマーケットを運営する会社です。会員数は620万人、スキルを出品する登録者は150万人を超えています(2026年8月期の決算発表より)。

事業は大きく2つに分かれます。

(1) マーケットプレイス事業:スキルマーケット「ココナラ」や法人向けの「ココナラビジネス」などです。売り手と買い手をつなぎ、取引額の一部を手数料として受け取ります。

(2) エージェント事業:ITエンジニアなどのフリーランスや正社員を、企業に紹介・派遣する事業です。M&A(企業の買収)で広げてきた分野で、2026年3月にはSES(エンジニアを企業に派遣して開発を手伝う事業)を手がけるフレームキャリアを子会社化しました。

2026年8月期の売上高103.16億円のうち、マーケットプレイスが56.66億円、エージェントが46.50億円です。エージェントが全体の約45%を占めるところまで育ちました。ネット上の「ココナラ」の印象が強い会社ですが、中身は大きく変わってきています。

株価と投資指標:ストップ高の352円、時価総額は約85億円

10月14日(15:30時点)の株価は352円で、前日比+80円(+29.41%)のストップ高でした。13日の終値は272円です。年初来高値は385円(1月19日)、年初来安値は238円(6月11日)で、安値からは約1.5倍になりました。

主な投資指標は次のとおりです(Yahoo!ファイナンス、10月14日時点)。

・時価総額:約85億円(8,475百万円)
・PER(株価が1株あたり利益の何倍かを示す、割安さの目安):会社予想ベースで約16.4倍
・PBR(株価が1株あたり純資産の何倍かを示す目安):3.38倍
・配当:無配(配当を出していない)

決算前の272円からは一気に上がりましたが、年初来高値の385円まではまだ約9%の距離があります。

業績チェック:営業利益は前期比92.4%増の4.92億円

過去5年の業績を表にまとめました(単位:億円、8月期。決算短信・決算発表資料より)。

決算期売上高営業利益
2022年8月期38.37-5.15
2023年8月期46.79-1.26
2024年8月期65.883.04
2025年8月期94.102.56
2026年8月期103.164.92

この表から、売上高が5年で約2.7倍に増え、営業利益も赤字から黒字に変わったことが読み取れます。ただし2025年8月期は、売上が増えても営業利益は減っていました。今回はその利益が回復した形です。

2026年8月期の主な数字は次のとおりです。

・売上高:103.16億円(前期比+9.6%)。初めて100億円を超えました。
・営業利益:4.92億円(+92.4%)
・経常利益:5.02億円(+121.0%)
・純利益:3.80億円(+24.0%)
・EBITDA(減価償却費などを足し戻した、本業の稼ぐ力の目安):8.25億円(+27.1%)

注目点は、売上が期初の会社予想110億円を6.2%下回った一方、営業利益は予想の4.5億円を上回ったことです。第4四半期(6〜8月)の営業利益は0.82億円の黒字で、前年同期の0.40億円の赤字から改善しました。

事業ごとに見ると、明暗がはっきり分かれています。

エージェント事業は売上46.50億円(+26.0%)、セグメント損益は前期の2.78億円の赤字から1.00億円の黒字へ転換しました。契約クライアントは696社、稼働しているエンジニア等は1,167人です。

一方のマーケットプレイスは、売上56.66億円(-1.0%)、セグメント利益3.92億円(-29.4%)と減っています。低単価の制作系サービスの需要減が続き、第4四半期のGMV(取引総額)は前年同期比-8.5%、購入者数は-12%でした。ただし、購入者1人あたりの購入額は+4%増えています。

今後の経営方針:AIカンパニーを新設し、来期は売上130億円へ

会社が示した2027年8月期の予想は、売上高130億円(+26.0%)、営業利益6.0億円(+21.8%)、純利益4.80億円(+26.2%)、1株あたり利益(EPS)21.41円です。配当は無配を継続します。

成長の軸として、会社は9月にカンパニー制を導入し、AIカンパニーを新設しました。AIのコンサルティング、開発・導入支援、AIを使った業務請負を手がけます。あわせて、次の2つも発表しています。

・AI開発企業Acrosstudioの議決権の51%を8.67億円で取得(10月30日に子会社化の予定)。同社の2026年6月期の売上高は11.3億円です。
・AIの安全性評価を手がけるElithと合弁会社「ココナラエリス」を11月1日に設立予定(出資比率はココナラ51%、Elith49%)。こちらは2027年8月期の連結業績への影響は軽微とされています。

売上高130億円という大きな伸びには、買収した会社の売上が含まれます。営業利益率(売上のうち本業の利益が占める割合)で見ると、2026年8月期が約4.8%、2027年8月期の予想が約4.6%で、売上が伸びても利益率は大きくは上がらない計画です。

株価の展望:強気材料と弱気材料

まず強気材料です。

① エージェント事業が黒字に転換し、第4四半期の営業利益も黒字になった。利益が出る体質に変わりつつあります。

② 来期も増収増益の計画。会社予想EPS21.41円で計算すると、352円のPERは約16.4倍です。

③ 生成AI関連の新しい成長事業への投資を始めた。AI関連はテーマとして注目されやすい分野です。

次に弱気材料です。

① 主力のマーケットプレイスが縮小している。GMVも購入者数も減っており、本業の土台が弱まっていないかは気になります。

② 売上の伸びがM&A頼みになっている。2026年8月期の売上は会社の期初予想に届いておらず、来期の130億円も買収分を含みます。買収額の8.67億円は、今期の純利益3.80億円と比べても小さくありません。自己資本比率(会社の財務の安定度の目安)は約34%という数字も出ています(マネックス証券の掲載値)。

③ 1日で約29%上がった直後である。決算の良さがすでに株価に反映された後なので、短期的な反動には注意が必要です。

個人的には、利益が出る形に近づいた中身のある決算だと感じています。ただ、買収と新事業が先行する計画で、AIが実際に利益を生むかはこれから見ていく段階です。ストップ高の直後に追いかけるより、マーケットプレイスの減少が止まるかどうかを次の四半期決算で確認したいと考えています。最終判断はご自身でお願いします。

まとめ

・10/14の株価は352円(ストップ高、前日比+80円)、時価総額は約85億円
・2026年8月期は売上103.16億円(+9.6%)、営業利益4.92億円(+92.4%)で、エージェント事業が黒字転換
・来期は売上130億円、営業利益6.0億円の計画。AIカンパニーを新設し、Acrosstudioの買収なども発表
・マーケットプレイスの縮小、買収頼みの成長、急騰後の反動が弱気材料

引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!

前回の銘柄分析:【銘柄分析】カウリス(153A)は一時ストップ高の3,155円!営業利益率34.7%の実力と今後の株価を解説

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【出典】ココナラ 2026年8月期決算(2026年10月13日発表)、同社の過去の決算短信、松井証券、Yahoo!ファイナンス、マネックス証券。株価・指標は2026年10月14日の15:30時点。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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