どうも、ひろきちです。
2026年9月15日の東京株式市場は、日経平均株価が前日比8円89銭安の63,484円10銭とほぼ横ばいで取引を終えました。朝方は前日に急落したAI・半導体関連株への自律反発buying(買い戻し)で一時589円高まで上昇する場面もありましたが、長期金利の上昇が重しとなり、午後にかけて上げ幅を失う展開になりました。指数はほぼ動かなかった一方で、個別では明暗がくっきり分かれた1日でした。今日は指数の動きと、特に値動きが目立った銘柄について、なぜそうなったのかを一緒に見ていきたいと思います。
今日の指数の動き
まずは主要指数の終値から確認します。
| 指数 | 終値 | 前日比 | 騰落率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 63,484.10円 | -8.89円 | -0.01% |
| TOPIX(東証株価指数) | 4,037.16pt | -21.05pt | -0.52% |
| 東証グロース市場250指数 | 789.20 | +3.88 | +0.49% |
| ドル円 | 154.93円 | +0.54円(円安) | +0.34% |
この表を見て分かるのは、日経平均はほぼ横ばいだったのに対し、TOPIXは0.52%安とやや下げ幅が大きく、グロース250はプラス圏で終えたということです。値がさの大型株(日経平均への影響が大きい銘柄)は個別の材料で大きく動いた一方、金融株や不動産株など金利に敏感な銘柄が多いTOPIX全体は重かった、という「指数間のねじれ」が出た1日だったと言えます。
日経平均は寄り付き直後から買いが先行し、前日比で一時589円高(+0.93%)まで上昇しました。前日14日の東京市場では、AI開発企業のトップから相次いだ「AI投資の減速」を懸念する発言をきっかけにAI・半導体関連株が売られ、日経平均も518円安で終えていました。15日はその下げがやや行き過ぎだったとの見方が広がり、値ごろ感からの買い戻しが入った形です。
ただし、この上昇は長くは続きませんでした。国内の長期金利(10年物国債利回り)が3.030%まで上昇し、前日比+0.045ポイントとなったことが株式市場全体の重しとなり、午後にかけて上げ幅を縮小。最終的には前日比8円89銭安とほぼ変わらずの水準まで押し戻されて取引を終えました。ドル円は154円90銭台まで円安が進み、輸出企業にとっては追い風となる場面もありましたが、金利上昇の影響の方が大きかったようです。
なぜ動いた?相場を動かした材料
今日の値動きの背景にあった材料を3つに整理します。
①前日のAI株急落からの自律反発:14日の東京市場ではAI開発大手のトップが相次いで「AI投資のペースは行き過ぎている」といった趣旨の発言をしたと伝わり、AI・半導体関連株に売りが集中しました。15日はその反動で、値ごろ感からの買い戻しが優勢になり、朝方の上昇につながりました。
②国内長期金利の上昇:10年物国債利回りが3.030%まで上昇し、前日から0.045ポイント上がりました。金利上昇は株式全体にとってはマイナス材料になりやすく、特に不動産株やグロース株(成長期待の高い銘柄)の重しになりました。朝方の上昇分をこの金利上昇が打ち消した形です。
③前日の米国市場・為替・原油の動き:前日9月14日のNYダウは前週末比152円09銭安の52,421.20ドルで終えており、米国株もさえない展開でした。一方でドル円は154円90銭台まで円安が進み、NY原油(WTI)も103ドル台まで上昇。原油高はインフレ懸念につながりやすく、金利上昇の一因になったとみられます。
今日話題になった銘柄と、その理由
続いて、今日値動きが目立った銘柄を見ていきます。日経平均全体はほぼ横ばいでしたが、個別ではプラス16%超からマイナス3%近くまで、かなり幅のある値動きになりました。
| 銘柄(コード) | 終値 | 騰落率 | 注目された理由 |
|---|---|---|---|
| ソフトバンクグループ(9984) | 6,279円 | +7.54% | 前日急落の反動+大型融資枠を確保 |
| レーザーテック(6920) | 35,590円 | +3.22% | AI・半導体株の自律反発買い |
| アドバンテスト(6857) | 30,160円 | -2.96% | 値がさ・高PER株の利益確定売り |
| 三井住友フィナンシャルグループ(8316) | 6,842円 | -2.67% | 「利上げで買い」トレードの巻き戻し |
この表からも、同じ「AI・半導体関連」というくくりでも、レーザーテックのように買い戻しが優勢だった銘柄と、アドバンテストのように逆行安になった銘柄があり、物色が一枚岩ではなかったことが分かります。
ソフトバンクグループ(9984):前日比7.54%高の6,279円
まず一番値動きが目立ったのがソフトバンクグループです。前日14日には、出資先である米オープンAIの上場(IPO)延期観測をきっかけに株価が急落し、1銘柄で日経平均を563円押し下げるほどのインパクトがありました。15日はその急落の反動で自律反発の買いが先行しました。
加えて、大きな材料になったのが資金調達面のニュースです。ソフトバンクグループは259億ドル規模のクレジットライン(融資枠)の返済期限が15日に到来していましたが、すでに国内外の金融機関約20行から総額118億7,000万ドルの新たな2年融資枠を確保したと伝わりました。これは当初の目標だった100億ドルを上回る規模で、リファイナンス(借り換え)に対する不安が大きく後退したことが好感されたとみられます。前日の急落と合わせて振れ幅の大きい展開でしたが、「AI関連の代表株」として市場の注目度が非常に高い銘柄であることを改めて示した1日でした。
レーザーテック(6920):前日比3.22%高の35,590円
半導体製造装置大手のレーザーテックも、ソフトバンクグループと同じ流れで買われました。前日のAI開発減速懸念によるAI・半導体株の下落を受けて、15日の朝方には「過度なAI減速論への警戒がいったん和らいだ」との見方が広がり、値ごろ感からの買いが入った形です。半導体関連は日経平均への寄与度も大きく、指数の下支え役になりました。
アドバンテスト(6857):前日比2.96%安の30,160円
一方で、同じ半導体関連の主力株でも明暗が分かれました。半導体テスト装置大手のアドバンテストは、レーザーテックなど他のAI・半導体関連が買われる中で逆行安となりました。個別の悪材料を伝えるニュースは確認できておらず、明確な理由は「確認中」です。株価水準が切り上がってきたなかでの利益確定売りや、長期金利上昇を受けた高PER(株価収益率、株価が利益の何倍まで買われているかを示す指標)株からの資金シフトが背景にあるとの見方が市場では出ています。
三井住友フィナンシャルグループ(8316):前日比2.67%安の6,842円
銀行株の代表格である三井住友フィナンシャルグループも下落しました。長期金利の上昇は、貸出金利の上昇を通じて銀行の収益にプラスに働きやすく、本来なら追い風となる場面です。しかし前日14日には「利上げなら銀行株買い」という定番の取引パターンについて、銀行株の上昇率がAI株並みに過熱しており、これ以上の金利上昇をすでに織り込みすぎているのではないか、という指摘が市場で広がっていました。15日の下落は、この「利上げで買い」トレードの巻き戻しが続いた形とみられます。同じく金利に敏感なりそなホールディングスや三菱地所なども値下がり率上位に顔を出しており、金融・不動産セクター全体で似た動きが見られました。
個人投資家としてどう見るか
今日のように指数はほぼ動いていないのに、個別ではプラス16%からマイナス3%まで大きく値が動く日は、初心者の方ほど「何が起きているのか分かりにくい」と感じると思います。ひろきち自身は、こういう日こそ日経平均という「平均値」だけを見て一喜一憂しないことが大事だと感じています。
積立投資でインデックスファンドを買っている方にとっては、今日のような1日の振れは正直あまり関係ありません。指数自体はほぼ横ばいで終わっているので、淡々といつも通り積立を続けるだけで大丈夫です。
一方で個別株を持っている方や、これから短期的な値動きを狙いたい方にとっては、「AI・半導体関連」とひとくくりにするのではなく、なぜその銘柄が買われた(売られた)のかという材料を1社ずつ確認することが大事だと改めて感じさせる1日でした。同じセクターでもレーザーテックとアドバンテストのように反応が分かれることは珍しくありません。
明日以降の注目ポイント
明日以降のポイントを3つ挙げておきます。
①長期金利の動き:今日の下げ幅縮小の主因になった長期金利が、3%台でどこまで上昇が続くか、あるいは落ち着くかは、金融株・不動産株・グロース株の値動きを左右しそうです。
②ソフトバンクグループなどAI関連株の値動き:前日の急落・今日の急反発と振れ幅が大きくなっているだけに、明日以降も値動きの荒さが続くかは要注目です。アドバンテストのように逆行する銘柄が出てくるかどうかも含めて、セクター内の物色の広がりを見ていきたいところです。
③為替と米国市場の動向:ドル円は154円台後半まで円安が進んでおり、この水準が続くかどうかは輸出関連株の業績期待に影響します。前日のNYダウがさえない展開だっただけに、今夜以降の米国市場の反応も注視したいです。
引き続き、無理せずコツコツと。明日もよろしくお願いします!
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
(出典:日本経済新聞、財経新聞/フィスコ、Investing.com)
前営業日の記事はこちら→【日経平均まとめ】2026年9月14日は518円安の6万3492円!ソフトバンクG急落とAI開発減速懸念が重し
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