NISAでも配当金に税金がかかる?株式数比例配分方式のやり方と3つの注意点

投資のいろは

どうも、ひろきちです。

以前書いた「高配当株投資の始め方|月1万円の配当金(不労所得)を作るコツ」の中で、新NISAの成長投資枠を使えば配当金が非課税になるとお伝えしました。ただ、ここには意外と知られていない落とし穴があります。NISA口座で株を買っていても、ある設定をしていないと配当金に20.315%の税金がかかってしまうんです。

今回はその設定「株式数比例配分方式(かぶしきすうひれいはいぶんほうしき)」について、変更のやり方と注意点をまとめました。5分で終わる手続きなので、心当たりのある方はこの記事を読みながら確認してみてください。

NISA口座なのに配当金へ課税される落とし穴

NISA口座で保有している株の配当金が非課税になるのは、配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」にしている場合だけです。これは証券口座で配当金を受け取る方式のことで、それ以外の方式(銀行振込やゆうちょ窓口での受け取り)を選んでいると、NISA口座で買った株でも通常どおり20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)が差し引かれます。

やっかいなのは、この設定が「NISA口座を開いたら自動でオンになる」ものではないという点です。以前から証券口座を持っていて配当金を銀行振込で受け取っていた方や、紙の配当金領収証を選んでいた方は、当時の設定がそのまま引き継がれている可能性があります。日本証券業協会も、NISA口座の配当金を非課税にするには株式数比例配分方式の選択が必要だと注意喚起しています(出典:日本証券業協会「NISA口座における上場株式の配当金等受取方式に関する注意事項」)。

なお、投資信託の分配金は受取方法に関係なく非課税になります。この設定が関係してくるのは、国内の個別株・ETF・REITの配当金や分配金です。オルカンやS&P500といった投資信託だけを積み立てている方は、今回の話は気にしなくて大丈夫です。

配当金の受取方法は4種類、非課税になるのは1つだけ

上場株式の配当金の受け取り方は、次の4つから選ぶことになっています(出典:全国銀行協会)。

①株式数比例配分方式:保有する株数に応じて、証券口座に配当金が入金される方式。NISAで非課税になるのはこれだけです。

②登録配当金受領口座方式:保有しているすべての銘柄の配当金を、指定した1つの銀行口座でまとめて受け取る方式。

③個別銘柄指定方式:銘柄ごとに振込先の銀行口座を指定する方式。

④配当金領収証方式:郵送されてくる配当金領収証を、ゆうちょ銀行などの窓口に持っていって現金で受け取る方式。

②〜④はどれも課税対象です。「配当金が銀行口座に振り込まれている」「配当金の紙が家に届く」という方は、①以外を選んでいる状態なので要注意です。

ひろきちも投資を始めたばかりの頃は②の銀行振込にしていました。通帳に配当金が入るのが分かりやすくて気に入っていたのですが、NISAで非課税にならないと知ってから①に変更しています。

年12万円の配当金なら手取りが24,378円変わる

NISA口座の年間配当金・手取り額の比較(受取方式別)

設定ひとつで手取りがどれくらい変わるのか、金額で見てみます。月1万円(年12万円)の配当金を目標にした場合、株式数比例配分方式なら12万円がまるごと手元に残りますが、それ以外の方式だと95,622円になり、24,378円が税金として引かれます。

図のとおり、配当金が増えるほど差は広がっていきます。年24万円なら48,756円、年36万円なら73,134円の差です。何十年と受け取り続けることを考えると、この差は無視できません。しかも必要なのは1回の設定変更だけで、コストはゼロです。個人的には、高配当株を1株でも持っているなら真っ先に確認すべき項目だと思っています。

株式数比例配分方式に変更する手順

主要ネット証券での変更手順です。どちらもログイン後の設定画面から、数クリックで完了します。

SBI証券の場合は、サイトにログイン後「My設定」→「お取引関連・口座情報」→「配当金受領サービス」と進み、「株式数比例配分方式」を選んで「変更」をクリックします(出典:SBI証券 よくあるご質問)。

楽天証券の場合は、ログイン後「マイメニュー」→「各商品に関する設定」→「国内株式」と進み、「国内株式配当金受取方法」の右にある「変更」をクリックして選択します(出典:楽天証券)。

その他の証券会社でも、たいていは「口座管理」や「各種設定」の中に「配当金受取方法」という項目があります。見つからない場合は、証券会社のサイト内検索で「配当金 受取方法」と入れると該当ページが出てきます。

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設定するときの3つの注意点

①すべての証券会社で共通の設定になります。配当金の受取方式は証券保管振替機構(ほふり)で一括管理されているため、証券会社ごとに別々の方式を選ぶことはできません。1社で株式数比例配分方式に変更すると、他社の口座もすべて同じ方式に切り替わります。逆に言えば、複数の証券会社を使っていても手続きは1回で済みます。

②NISA口座だけを非課税にすることはできません。同じ理由で、「NISA口座は株式数比例配分方式、特定口座は銀行振込」といった使い分けもできない仕組みになっています。設定はすべての口座に一律で適用されます。

③権利確定日までに設定を終わらせる必要があります。配当金を非課税で受け取るには、その銘柄の権利確定日までに変更が反映されていなければいけません。証券会社によっては締切が早く、たとえばみずほ証券では権利確定日を含む3営業日前の18時までと案内されています(出典:みずほ証券 よくあるご質問)。決算月の直前に慌てるより、思い立ったときに済ませておくのが安全です。

ちなみに、米国ETFや米国株の配当金については、NISA口座でも現地(米国)で10%の源泉徴収がかかります。日本国内の課税分は非課税になりますが、現地の課税分は外国税額控除の対象外になるので戻ってきません。日本株とは扱いが違うので、あわせて覚えておくといいと思います。

まとめ:高配当株を買う前に、まず設定画面を開こう

高配当株投資は、配当金を受け取って再投資しながら少しずつ育てていく投資です。その入り口で20.315%を取られてしまうのは、あまりにもったいない。銘柄選びに時間をかける前に、まず自分の証券口座で受取方式がどうなっているかを確認してみてください。

すでに設定済みの方も、家族名義の口座や、昔つくったまま放置している証券口座があれば、一度見ておくと安心です。銘柄選びの参考には「【2026年最新】米国株高配当おすすめ5選|連続増配で狙う配当生活」もあわせてどうぞ。

引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

English version is here → [Must-Do Setting] Are Your NISA Dividends Being Taxed? How to Switch to the Proportional Share Method and 3 Things to Watch For

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