どうも、ひろきちです。
今週の「今週の注目株」は、日本株から住友金属鉱山(5713)、米国株からエヌビディア(NVDA)の2銘柄を取り上げます。片方は決算で上方修正を発表して株価が急伸中、もう片方はまさにこれから決算を迎える大注目株です。それぞれ何が起きているのか、投資家目線で深掘りしていきます。
住友金属鉱山(5713)ってどんな会社?
住友金属鉱山は、住友グループの非鉄金属大手です。銅や金、ニッケルなどの資源開発・製錬を手がける「資源・製錬事業」に加えて、EV(電気自動車)用リチウムイオン電池の正極材を作る「機能材料事業」も持っているのが特徴です。海外の鉱山権益も多く保有しており、銅や金の国際価格に業績が左右されやすい、いわゆる「コモディティ関連株」の代表格でもあります。
なお、8月24日の東京市場では主力の半導体株が急落し、日経平均は前週末比488円安と反落しました。その一方でTOPIXはプラス圏を維持する「日経平均安・TOPIX高」のねじれ相場となり、住友金属鉱山を含む資源・非鉄金属セクターには物色の矛先が向きやすい地合いでした。
金・銅高騰を追い風に1Q決算は大幅増益、通期も上方修正
8月10日、住友金属鉱山は2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の決算を発表しました。売上高は5,401億円(前年同期比+42.3%)、税引前利益は1,180億円、純利益は879億円で前年同期の3.2倍という大幅増益になりました(出典:住友金属鉱山 決算短信、日本経済新聞)。
同時に通期の業績予想も上方修正され、税引前利益は従来予想の2,290億円から3,240億円へと950億円引き上げられました。株探の報道によれば、今期の最終利益は一転して23%増益となる見通しです。背景にあるのは、金・銅価格の上昇と円安。この2つが同社の資源事業の利益を大きく押し上げた形です。
なお、前期(2026年3月期)もすでに金・銅高の恩恵で純利益が前の期の8.5倍に膨らみ、年間配当を131円から183円へ増額した実績があります。今期もその勢いが続いている、というのが今回のポイントです。
株価はこの1か月で5割超上昇、チャートで見る勢い
株価の動きも見ておきましょう。
7月下旬に7,460円前後だった株価は、8月10日の決算発表を受けて一時+11.85%の急伸を見せ10,065円に。その後も上昇基調が続き、8月24日には前日比+715円(+6.64%)の11,475円で取引を終えています。1か月ほどで株価は5割以上上昇した計算です。ちなみに年初来高値は3月2日につけた13,300円、年初来安値は1月5日の6,552円で、現在の株価はその中間よりやや高値寄りの水準にあります。
決算発表を境に株価の上昇ペースが一段と加速したのが分かります。市場が業績の上方修正を好感し、買いが継続的に入っている様子がうかがえます。
投資家目線で見るポイント
良い点としては、実際に決算で利益の裏付けが出ていること、そして配当も業績に連動して増額される傾向があることが挙げられます。資源株は「思惑」だけで買われることも多い中、今回はすでに数字が出ている点は評価できると思います。
一方で留意したいのは、金・銅価格という外部要因への依存度が高いことです。価格が反転すれば業績・株価ともに逆方向に振れやすいのがコモディティ関連株の宿命でもあります。年初来高値からはまだ距離があるとはいえ、短期間で5割上昇した後だけに、高値掴みにならないよう水準感には注意したいところです。
米エヌビディア(NVDA)は決算前に7営業日続落
続いて米国株です。今回取り上げるのは、AI(人工知能)向け半導体(GPU)の設計・開発を手がけるエヌビディア(NVDA)。データセンター向けGPU市場でほぼ独占的なシェアを握っており、生成AIブームの中心銘柄として知られています。2026年8月時点の時価総額は約5兆ドルで、アップルやマイクロソフトを上回り世界トップ。まさに「AI相場の顔」と言える存在です。
そんなエヌビディアが8月26日(米国時間、日本時間27日早朝)に2027会計年度第2四半期決算を発表します。今週最大の注目イベントの一つと言っていいでしょう。
市場予想と株価の推移
株価は8月24日の終値が208.48ドル(前日比-6.24ドル、-2.91%)で、なんと7営業日連続の下落。この7営業日で下落率は7.5%に達し、過去4年で最長の続落記録となりました(出典:Forbes JAPAN、StockTwits報道)。52週高値は5月14日につけた236.54ドルで、現在はそこから約12%低い水準です。
市場予想は売上高が約920億ドル、調整後EPS(1株あたり利益)は2.09ドル。会社側のガイダンスは売上高910億ドル(±2%)、粗利益率はGAAPベースで74.9%、非GAAPベースで75.0%と、いずれも高水準を見込んでいます。オッペンハイマーやRBCキャピタルといったウォール街のアナリストは「買い」評価を維持する強気姿勢を崩していない一方、個人投資家のセンチメントはここ1週間で「ポジティブ」から「ニュートラル」へとやや冷めてきているのも興味深い動きです。
投資家目線で見るポイント
良い点は、AIデータセンター向け半導体需要の強さが会社ガイダンスにもしっかり反映されていること。前年同期比でほぼ倍増となる業績が見込まれており、AI投資ブームがまだ続いていることの裏付けとも言えます。時価総額5兆ドル超という規模になっても、なお高い成長率を維持できている点はやはり強みです。
留意点としては、決算前の株価下落が示すとおり、期待値がすでに相当高く織り込まれていること。どれだけ好決算でも「期待を上回れなければ売られる」というのが近年のエヌビディア決算のパターンでもあります。決算発表直後は株価が大きく振れやすいので、短期的な値動きに一喜一憂しすぎないことが大切だと思います。
今後の見通し
最後に、今後注目したいポイントを整理します。
(1) 住友金属鉱山は、金・銅相場の動向が引き続き最大の変数です。相場が高止まりすれば業績・株価ともに上振れ余地がありますが、逆に反落した場合の値動きにも注意が必要です。
(2) エヌビディアは8月26日の決算発表そのものが最大のイベントです。売上高・粗利益率に加えて、次四半期(Q3)のガイダンスがどう出るかが株価の方向性を左右しそうです。
(3) 両銘柄とも「良い決算・好調な業績」が既にある程度株価に織り込まれている点は共通しています。飛びつき買いではなく、決算内容や相場全体の地合いを確認しながら判断したいところです。
引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!
English version is here → https://hirokichiiii.com/投資のいろは/weekly-picks-2026-08-25-en/
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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