どうも、ひろきちです。
今回はAI向けクラウドで急成長しているコアウィーブ(CRWV)を取り上げます。10月15日(米国時間)の終値は69.69ドルで、1日で約6%上昇しました。ただ、過去52週の高値150.40ドルと比べると半分以下の水準です。「売上は倍増しているのに、なぜ株価は高値から半分以下なのか」という疑問を、数字で整理します。
コアウィーブはどんな会社? AI向けのGPUを貸すクラウド企業
コアウィーブは、AIの学習や推論に使う高性能な半導体(GPU)を大量に用意し、企業に貸し出すクラウドの会社です。AI企業や大手IT企業が、自前でデータセンターを建てる代わりに、この会社の設備を使います。2025年に米国で上場しました。
2026年4〜6月期の決算資料によると、稼働している電力容量は約1.5GW(ギガワット)、契約済みの電力容量は約3.7GWです。新しく名前が挙がった顧客には、Bentley Systems、Caterpillar、Grammarly、Isomorphic Labsなどがあります。報道では、受注残の大部分をMicrosoftが占めており、特定の顧客への依存が大きい点が指摘されています。
株価と投資指標:高値から半値以下、アナリストは強気
10月15日(米国時間)の終値は69.69ドル、時価総額は約384億ドルです。過去52週の値幅は59.51ドル〜150.40ドルで、現在値は高値の約46%です。アナリストの見方は41人の平均で「Buy(買い)」、目標株価の平均は140.58ドルでした(出典:stockanalysis.com)。
赤字が続く成長企業なので、PER(株価が1株利益の何倍かを示す割安さの目安)は使えません。そのため、売上の伸びや受注残、借入の大きさで評価する必要があります。ここが、この銘柄を難しくしている点だと思います。
業績チェック:売上は3年で約22倍、でも赤字は拡大
売上高の推移は次のとおりです。
・2023年:2.29億ドル
・2024年:19.2億ドル
・2025年:51.3億ドル

この図から、売上が毎年大きな倍率で伸びていることが読み取れます。一方、利益は逆の動きです。報道ベースでは、2024年は営業利益3.24億ドル・純損失約8.6億ドルでしたが、2025年は営業損失0.46億ドル・純損失約11.7億ドルと、赤字が広がりました。
直近の2026年4〜6月期は次のとおりでした(会社の決算資料)。
・売上高:25.75億ドル(前年同期比で約2.1倍)
・純損失:6.26億ドル(前年同期は2.90億ドル)
・調整後営業利益:1.28億ドル(利益率5%、前年同期は2.00億ドルで16%)
・調整後EBITDA:15.10億ドル(利益率59%)
・設備投資(有形固定資産の購入):64.2億ドル
売上が倍になっても営業利益が減っているのは、設備投資と、その資金調達の費用が重いからです。利息費用だけで4〜6月期に約6.4億ドルかかりました。受注残(契約済みで、これから売上になる金額)は約1,040億ドルあり、これとは別に、7月以降の期間に250億ドル超の新規契約が加わったと会社は説明しています。
今後の経営方針:設備投資を積み増してAI需要を取りにいく
会社が決算説明で示した見通し(ニュース記事経由)は次のとおりです。
・2026年通期の売上高:124億〜132億ドル(引き上げ)
・2026年通期の調整後営業利益:9.6億〜11.5億ドル(引き上げ)
・2026年通期の設備投資:350億〜390億ドル
・7〜9月期の売上高:34.5億〜36億ドル、設備投資:115億〜135億ドル、利息費用:8.6億〜9.4億ドル
方針としては、電力と土地を確保してデータセンターを増やし、2030年に8GWの容量を目指しています。新しい契約ほど利益率が高く、最新GPU向けの価格設定にも余力があると経営陣は説明しています。また、AIの推論をまとめて提供するサービスの年間契約額を、年末までに2.5億ドル以上へ伸ばす目標も示しました。
資金面では、4〜6月期に100億ドル超の無担保社債・転換社債を発行し、31億ドルのタームローンも組みました。Jane Streetからの10億ドルの出資も発表されています。2026年6月末の負債は合計で約350億ドル(うち返済期限が1年以内のものが約75億ドル)です。
株価の展望:強気材料と弱気材料
強気材料から整理します。
①受注残の厚み:約1,040億ドルの受注残があり、数年先まで売上の見通しが立ちやすいことです。
②需要の強さ:会社は需要が加速していると述べており、新規契約の利益率も上がっているとしています。
③アナリストの評価:41人の平均が「Buy」で、目標株価の平均は現在値の約2倍です。
弱気材料も同じ重さで見ておきます。
①負債の大きさ:負債は約350億ドルで、時価総額(約384億ドル)に迫ります。利息費用が営業利益を食い、純損失が続いています。
②顧客の集中:報道では受注残の多くを特定の大手顧客が占めており、その動向に業績が左右されます。
③設備投資の重さ:今年だけで350億〜390億ドルの設備投資を見込んでおり、需要が想定より落ちたときの打撃が大きくなります。
個人的には、売上の勢いは本物だと思いますが、「借金を増やしながら走っている」状態であり、金利や資金調達環境に株価が左右されやすい銘柄だと見ています。次の決算は11月中旬の見込み(日程は未確定)なので、利益率と利息負担がどう動くかを確認してから判断したいところです。株価の方向を断定することはできません。あくまで私の見方です。
まとめ
コアウィーブは、AI向けGPUクラウドで売上が3年で約22倍になった急成長企業です。受注残は約1,040億ドルと厚い一方、負債は約350億ドル、赤字も拡大しています。株価が高値の半値以下にあるのは、成長への期待と、財務の重さへの不安が綱引きをしているからだと思います。
引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!
出典:CoreWeave決算資料(2026年4〜6月期)、2023〜2025年の売上高と見通しは報道(Yahoo!ファイナンス掲載記事など)、株価・指標はstockanalysis.com(10月15日終値)。
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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