【米国株まとめ】9月3日はNYダウ634ドル高の53,695ドル!FRBハト派発言で三指数そろって大幅反発、決算好調のスノーフレークは急伸

投資のいろは

どうも、ひろきちです。今回は2026年9月3日(木)の米国株式市場を振り返ります。結論から言うと、NYダウ・S&P500・ナスダック総合の主要3指数がそろって大きく上昇し、ダウは1カ月ぶりの上昇率を記録しました。きっかけはFRB(米連邦準備制度理事会)高官のハト派発言です。一方で決算を受けて明暗が分かれた銘柄も多く、内容を一つずつ見ていきます。

3指数はそろって大幅高、ダウは1カ月ぶりの上昇率

指数終値前日比騰落率
NYダウ53,695.80+633.85+1.19%
S&P5007,748.36+81.76+1.07%
ナスダック総合26,586.00+368.17+1.40%

この日は3指数がそろって1%を超える上昇となり、ダウにとっては8月4日以来およそ1カ月ぶりの大きな上昇率でした。株式市場の値動きの荒さを示すVIX指数(恐怖指数)は7%近く低下して15.2程度まで下がり、投資家心理が落ち着きを取り戻したことがうかがえます。米10年債利回りも4.75%前後まで低下(前日比0.05%pt低下)し、金利の低下が株式には追い風となりました。

相場を動かした材料:FRBウォラー理事の「ディスインフレ」発言

この日の主役は、FRBのクリストファー・ウォラー理事でした。ウォラー氏は物価上昇圧力が和らぐ「ディスインフレ(disinflation、インフレ率の伸びが鈍化すること)」の兆しがあると発言し、次回のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げを見送る可能性を示唆しました。

この発言を受けて、債券市場が織り込んでいた9月の利上げ確率は前日の63%からほぼ五分五分まで急低下しました。インフレ抑制を重視する姿勢を強調してきたウォーシュFRB議長とは対照的な発言だったこともあり、金利上昇を警戒していた投資家にとっては安心材料となりました。

なお、この日発表されたISM非製造業(サービス業)景況指数は55.4と、市場予想(54.3)や前月(54.1)を上回る強い内容でした。景気の底堅さを示す結果でしたが、この日はウォラー氏の発言のインパクトが優先され、株式市場は素直に好感する展開になりました。

背景として、この数週間はイランをめぐる地政学リスクも相場のテーマになっています。トランプ大統領は前日、イランに対する「重い攻撃」を実施したと述べつつ長期化はしない考えを示しており、原油価格はWTI(米国産標的原油)が1バレル91ドル台まで上昇したものの、この日は比較的落ち着いた値動きにとどまりました。



話題になった銘柄:好決算でも下落したブロードコムなど5社

ブロードコム(AVGO):9四半期連続の決算超えでも株価は下落

半導体大手のブロードコム(Broadcom、ティッカー:AVGO)は前日比3.07%安の355.96ドルで取引を終えました。第3四半期の調整後EPS(1株あたり利益)は3.32ドルとアナリスト予想の3.23ドルを上回り、売上高も前年同期比86%増の296億ドルと予想(294.5億ドル)を超える好決算でした。AI(人工知能)向け半導体の売上高は前年同期比221%増の170億ドルと絶好調です。それでも株価が下がったのは、市場が期待していた「350億ドル超」の第4四半期売上高見通しに届かなかったためです。会社側のガイダンス(業績見通し)は348億ドルと、市場予想(350.3億ドル)をわずかに下回りました。好決算そのものより、この先の伸びしろへの期待が高すぎたことの反動と言えそうです。

スノーフレーク(SNOW):AI需要の追い風で決算後に急伸

データ分析クラウドのスノーフレーク(Snowflake、ティッカー:SNOW)は前日比16.55%高の356.47ドルと大幅高になりました。取引開始直後には一時20%を超える上昇となる場面もありました。第2四半期の調整後EPSは0.62ドルとアナリスト予想の0.45ドルを大きく上回り、売上高も15.5億ドルと予想(14.8億ドル)を超えました。会社側は2027年1月期の製品売上高見通しを従来の58.4億ドルから60.7億ドルに引き上げ、営業利益率の見通しも13.5%から14.5%に上方修正しています。AIデータクラウドの需要拡大が業績を押し上げている構図で、AI関連の投資テーマが依然として強いことを裏付ける決算でした。

テスラ(TSLA):ロボタクシー「サイバーキャブ」発表を前に大幅高

テスラ(Tesla、ティッカー:TSLA)は前日比7.00%高の382.09ドルと大きく買われました。この日の取引終了後、テキサス州オースティンでハンドルとペダルを持たない2人乗りロボタクシー「サイバーキャブ(Cybercab)」の発表イベントが予定されており、投資家の期待が先回りする形で株価を押し上げました。サイバーキャブは完全自動運転向けのAIコンピューター「AI4」を搭載しており、テスラにとって新たな収益源になるかが今後の焦点です。

メタ(META):新AIモデル「Muse Spark 1.3」への評価が追い風に

メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms、ティッカー:META)は前日比3.50%高の613.68ドルでした。前日に発表した新しい生成AIモデル「Muse Spark 1.3」が、コーディング(プログラム作成)性能などでアンソロピック(Anthropic)やオープンAI(OpenAI)のモデルに匹敵する、あるいは上回るとの評価を受けたことが好感されました。生成AI競争でメタが遅れているとの見方も一部にありましたが、それを払拭する内容と受け止められています。

エヌビディア(NVDA):ハギングフェイス買収でAI基盤事業を拡大

半導体大手エヌビディア(NVIDIA、ティッカー:NVDA)は、AI開発者向けプラットフォーム「ハギングフェイス(Hugging Face)」を約129億〜140億ドルで買収すると正式発表し、株価は前日比1.5%前後上昇しました。ハギングフェイスは1,800万人以上の開発者と20万社以上の企業が利用するプラットフォームで、買収によりエヌビディアは半導体チップだけでなく、AI開発基盤そのものへの影響力を強める狙いがあります。買収完了は2027年上半期を予定しています。

個人的には、好決算でも株価が下がったブロードコムと、決算を機に一段と買われたスノーフレークの明暗が印象的でした。AI関連株は「決算の中身」以上に「この先の期待にどこまで応えられるか」で評価が分かれる相場が続いています。保有株がある方は、目先の株価だけでなく、会社が示すガイダンスの中身まで確認する習慣をつけておくと安心だと思います。

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セクター別・ETFの動き

この日はセクター別では資本財(インダストリアル)が上昇率トップとなり、金融、一般消費財(コンサンプション・サイクリカル)にも資金が向かいました。ハイテク比率の高いナスダック100に連動するETF「インベスコQQQトラスト(QQQ)」は前日比1.18%高の717.58ドルとなり、SPYDやHDV、VYMといった高配当ETFよりも、成長株中心のETFの上昇が目立った1日でした。日本の個人投資家に人気のVOOやVTIも、S&P500の上昇を受けて同程度の値上がりになったとみられます。

金(ゴールド)は前日比2.34%高の1オンス=4,490ドル前後まで上昇し、高値圏での取引が続いています。為替市場では円が急伸し、一時1ドル=156円台まで買われる場面がありました(この日のニューヨーク市場の正式な終値は確認できておらず、ここでは参考値として記載します)。背景には、日銀が9月18日の金融政策決定会合で利上げに動くとの観測が強まったことに加え、7月末から8月にかけて日米が協調して大規模な為替介入を実施した経緯があり、再介入への警戒感も相場に影響したとみられます。



今日の日本株・注目点

米国株の大幅高を受けて、今日9月4日の東京市場は次の3点が注目されそうです。

①米国3指数の大幅高を受けて、日経平均は寄り付きから買いが先行しやすい地合いです。ただし円高が進んでいるため、輸出関連株には重しになる可能性があります。
②明日9月5日(金)発表の米雇用統計を控え、労働市場の動向を占う経済指標にも引き続き注目が集まります。
③為替は円高・ドル安方向に振れており、日銀の次回会合(9月18日)に向けた思惑から、当面はボラティリティ(値動きの荒さ)が高まりやすい局面です。

今日も無理せずコツコツいきましょう。いってらっしゃい!

English version is here → https://hirokichiiii.com/投資のいろは/us-market-2026-09-03-en/

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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