【銘柄分析】Alphabet(GOOGL)は買い時?株価347ドル、GeminiとNotebookLMの進化をライバル比較で解説

投資のいろは

どうも、ひろきちです。

Googleを傘下に持つAlphabetが、2026年7月21日にGeminiの新モデルを立て続けに発表し、翌22日にはいよいよ2026年4-6月期(第2四半期)決算の発表を控えています。生成AIの世界ではOpenAIのChatGPT、AnthropicのClaudeとの競争がますます激しくなっていますが、Googleは検索・クラウド・YouTubeという強力な収益基盤を武器に、独自の戦い方を見せています。今回はAlphabet(GOOGL)を取り上げ、株価の現状とGemini・NotebookLMの最新進化、ライバルとの位置関係を分かりやすく整理してみます。

どんな会社?検索からAIまで幅広く稼ぐ巨大企業

Alphabetは、検索エンジン「Google検索」やスマホOS「Android」、動画サービス「YouTube」を運営する持株会社です。稼ぎの中心は今も広告事業(Google検索・YouTube広告など)ですが、近年は法人向けクラウドサービス「Google Cloud」が急成長しており、自動運転タクシー「Waymo」なども育てています。

強みは何といっても世界の検索市場で9割超のシェアを握る圧倒的なユーザー基盤と、そこから得られる広告収益です。さらに自社設計のAI専用半導体「TPU(Tensor Processing Unit、AI計算に特化した独自チップ)」を持っているため、AIを動かすコストを他社より抑えやすいという強みもあります。生成AIの分野では、チャットAI「Gemini」と、資料を読み込んで要約・分析してくれる「NotebookLM」が主力製品です。

株価と投資指標:2026年7月21日終値は347.15ドル

Alphabet(GOOGL)の株価は、2026年7月21日終値で347.15ドルでした(出典:stockanalysis.com)。過去1年の変動レンジは187.82ドル~408.61ドルと非常に大きく、2026年5月13日には終値ベースで過去最高値となる402.38ドルを付けています(出典:MacroTrends)。2025年の年間騰落率は+65.99%、2026年も年初から7月21日時点で+11.05%と、2年連続で大きく値上がりしてきました。

時価総額はおよそ4.26兆ドル(出典:MacroTrends、2026年7月21日時点)。株価指標は、PER(株価収益率、株価が1株あたり利益の何倍かを示す割安さの目安)が実績ベースで26.85倍、予想ベースで27.67倍、PBR(株価純資産倍率、株価が1株あたり純資産の何倍かを示す指標)は12.8倍です(出典:stockanalysis.com)。配当利回りは0.25%と低めで、2026年4月には四半期配当を1株0.21ドルから0.22ドルへ5%増配しています。Alphabetは配当よりも自社株買いに軸足を置いており、700億ドルの自社株買い枠のうち695億ドルが2026年3月末時点でまだ残っています(出典:Alphabet 10-Q)。

過去1年で見ると、2025年の安値圏からおよそ2倍近くまで買われた後、2026年5月の最高値からは一段調整が入っている、という値動きが読み取れます。

業績チェック:クラウドがけん引し増収増益が続く

Alphabetの売上高・営業利益は、2022年から2025年にかけて右肩上がりです。売上高は2022年が2,828億ドル、2023年が3,074億ドル、2024年が3,500億ドル、2025年が4,028億ドルと拡大を続けています。営業利益も2022年の748億ドルから2025年には1,290億ドルまで伸びました(出典:Alphabet 10-K)。

直近の決算である2026年1-3月期(第1四半期)は、売上高1,099億ドル(前年同期比+22%)、営業利益397億ドル(同+30%)で、営業利益率は36.1%という高水準でした。特にGoogle Cloudの売上高は200億ドル(同+63%)と加速しており、営業利益率も前年の17.8%から32.9%へ大きく改善しています(出典:Alphabet 2026年第1四半期決算資料)。なお、2026年4-6月期(第2四半期)決算はこの記事を書いている7月22日の市場引け後に発表予定で、市場ではGoogle Cloudの成長率が引き続き60%前後を維持できるかが注目されています。

売上高・営業利益とも一貫して伸びており、特に直近はクラウド事業の急拡大が業績を押し上げていることが分かります。

今後の経営方針:巨額AI投資とGemini・NotebookLMの進化

Alphabetは2026年の設備投資(データセンターやAIサーバーへの投資額)を1,800億~1,900億ドルに引き上げると発表しました。これは2023年の323億ドルからわずか3年で5倍以上に膨らんだ計算で、資金の約6割をサーバー、4割をデータセンターに振り向けています。第7世代の自社AIチップ「Ironwood(TPU v7)」の増産にも力を入れており、Google Cloudの受注残高(契約済みだがまだ売上に計上されていない金額)は2026年1-3月期に4,620億ドルへと前四半期比でほぼ倍増し、2025年通期の売上高全体を上回る規模になっています(出典:Alphabet 2026年第1四半期決算資料)。

生成AI製品も矢継ぎ早にアップデートされています。2026年7月21日には軽量モデル「Gemini 3.6 Flash」と「Gemini 3.5 Flash-Lite」を発表し、処理トークン数を従来モデルより17%削減しつつ価格も引き下げました。セキュリティ診断に特化した「Gemini 3.5 Flash Cyber」もリリース済みです。一方で、次の主力モデルとなる「Gemini 3.5 Pro」はパートナー向けのテスト段階にとどまっており投入が遅れ気味で、この点は今回の決算発表を前に市場でもやや不安視されています。社内ではさらに次世代の「Gemini 4」に向けた大規模な事前学習も始まっています(出典:TechCrunch、9to5Google)。

資料分析AI「NotebookLM」も2026年6月8日に大型アップデートを実施し、ノートブックごとにコードを実行できる環境や、Web検索から関連資料を自動で提案してくれる機能、PowerPointやPDFとして編集可能な形で出力する機能などが追加されました。2025年11月には自動でWebを調査し出典付きレポートを作成する「Deep Research」機能も搭載されています(出典:TechCrunch、Google公式ブログ)。

ライバルとの位置関係を見ると、チャットAIの利用者シェアはChatGPTが46.4%、Geminiが27.7%、Claudeが10.3%とされています。一方で収益面では、Anthropicが年間経常収益(ARR)470億ドルでOpenAIの250億ドルを上回り、企業向けの大型契約でもClaudeが優勢という調査もあります。こうした中でGoogleは、自社のGeminiだけでなくAnthropicのClaudeを含む200以上の外部モデルを使える「Gemini Enterprise」を展開し、特定のモデルに縛られない“マルチモデル戦略”で法人需要を取り込もうとしている点が特徴的です(出典:各種報道)。

株価の展望:強気材料と弱気材料

強気材料としては、次の3点が挙げられます。

(1)Google Cloudの受注残高が2025年通期の売上高を上回る規模まで膨らんでおり、AI需要が実際の収益に着実につながっている。
(2)AI Overviews(検索結果に表示されるAI要約)を導入した後も検索広告収益は落ち込まず、むしろ検索回数自体が伸びている。
(3)自社設計のTPUによるコスト優位性と、他社モデルも取り込むオープンな戦略が、企業のAI導入先としての選ばれやすさにつながっている。

一方で弱気材料としては、次の3点に注意が必要です。

(1)2026年の設備投資が1,800億~1,900億ドルへ急増しており、投資回収が遅れればフリーキャッシュフロー(手元に残る現金)を圧迫するリスクがある。
(2)次期主力モデル「Gemini 3.5 Pro」の投入遅延が続いており、AI開発競争でのペース感に市場の不安がくすぶっている。
(3)米国の検索独占訴訟は控訴審の行方が不透明なままで、EUでもAndroidを巡る41億ユーロの制裁金が確定するなど、規制コストが今後も発生し続ける可能性がある。

個人的には、Google Cloudの受注残高の伸びとGemini・NotebookLMの搭載スピードを見る限り、AIを収益にきちんと変換できている数少ない企業の一つだと感じています。ただし株価はこの1年で8割以上上昇しており、既にかなりの期待が織り込まれている点は意識しておきたいところです。巨額投資の効果が決算数字に表れ続けるかどうかを、今後も決算のたびに確認していきたいと思います。

まとめ

Alphabet(GOOGL)は、検索・広告という盤石な収益基盤に、Google Cloudの急成長とGemini・NotebookLMを軸にしたAI戦略が重なり、株価はこの1年で大きく上昇しました。一方で設備投資の急拡大や次期AIモデルの遅延、規制リスクといった弱気材料も抱えています。強気・弱気の両面を踏まえたうえで、無理のない範囲で投資判断をしていただければと思います。引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!

前回の銘柄分析:【銘柄分析】サイゼリヤ(7581)の今後は?ストップ高で株価7,600円、6年ぶり値上げ検討の狙いを解説

米国株関連の記事はこちらも:【比較解説】VYM・VOO・VTIの違いとは?人気米国ETF3銘柄を徹底比較【2026年版】

English version is here → [Stock Analysis] Alphabet (GOOGL): Is It Still a Buy at $347? Gemini and NotebookLM vs. the AI Rivals

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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