【決算まとめ】メタ(Meta)2026年Q2決算、売上28%増でも純利益14%減!AI投資でフリーCFは9割減に

投資のいろは

どうも、ひろきちです。

2026年7月28日(現地時間)、メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms、以下メタ)が2026年4〜6月期(Q2)の決算を発表しました。売上高は市場予想を上回った一方で、純利益は市場予想を大きく下回るという「増収減益」の内容になり、決算発表後の時間外取引で株価は一時10%近く下落しました。今回はこの決算のポイントと、今後の動向を整理してみたいと思います。

売上高は前年比28%増の608億ドル、広告事業は絶好調

まず良かった点から。売上高は608.0億ドルとなり、前年同期比で28%増加しました。市場予想(約602億ドル)を上回る結果です。売上の大部分を占める広告収入も593.6億ドルと前年比27%増と、広告事業そのものは非常に好調でした。

利用者数を示すファミリーDAP(1日あたり利用者数。Facebook・Instagram・WhatsApp・Messengerなどの合計)は36.0億人で前年比3%増。広告インプレッション(表示回数)は14%増、広告単価は12%増と、量と単価の両方が伸びている点は広告ビジネスとして健全な状態と言えると思います。

純利益は14%減、EPS(1株あたり利益)は市場予想を大きく下回る

一方で、利益面は厳しい内容でした。純利益は158.5億ドルで前年同期比14%減、EPS(1株あたり利益)は6.18ドルとなり、アナリスト予想の7.1〜7.2ドル程度を大きく下回りました。

背景にあるのは、24.0億ドルの法務関連費用(訴訟関連の引当金)と、2026年5月に実施した人員削減に伴う11.8億ドルの費用です。この2つだけで35.8億ドルの特別要因があったことになります。総費用は420.3億ドルと前年比55%増に膨らみ、営業利益率は前年の43%から31%まで低下しました。

メタ2026年Q2決算 売上高と営業利益の前年比較(億ドル)

上のグラフの通り、売上高は伸びている一方で営業利益はむしろ前年より減っています。売上が増えているのに利益が減る「増収減益」は、コストの伸びが売上の伸びを上回っていることを意味します。メタの場合、その主因はAI関連の投資と一時費用の重なりです。

設備投資は311億ドルに急増、フリーキャッシュフローは9割減

もう一つ注目すべきは設備投資(capex)の規模です。今四半期の設備投資(ファイナンスリースの元本返済含む)は310.8億ドルと、前年同期の170.1億ドルからほぼ倍増しました。AIモデルの学習やデータセンター建設に、それだけ巨額の資金を投じているということです。

この結果、フリーキャッシュフロー(本業で稼いだお金から設備投資などを差し引いた、会社が自由に使えるお金)は7.8億ドルまで落ち込みました。前年同期の85.5億ドルから約91%の減少です。

メタ2026年Q2決算 設備投資とフリーキャッシュフローの前年比較(億ドル)

営業キャッシュフロー自体は318.6億ドルとしっかり稼げているので、「本業が悪化した」わけではありません。ただ、それを上回るペースで設備投資に資金を投じているため、手元に残るお金がほとんどなくなっている、という状況です。個人投資家の感覚で言うと、収入は増えているのに、それ以上に大きな買い物(設備投資)を続けているので、貯金がほぼ増えていない状態に近いかもしれません。

Reality Labs(VR/MR部門)の累計赤字は880億ドル規模に

メタのVR/MR(仮想現実・複合現実)事業を担うReality Labs部門は、今四半期も46.2億ドルの営業赤字を計上しました。前四半期(2026年1〜3月期)の40.3億ドルの赤字からさらに拡大しており、2020年以降の累計損失は約880億ドルに達しています。部門の売上高自体は4.31億ドルと前年比16%増で伸びてはいるものの、投資額に対してはまだ小さい規模にとどまっています。

決算発表後、株価は時間外で一時10%近く下落

EPSの下振れと自由キャッシュフローの急減を受けて、決算発表後の時間外取引でメタの株価は一時9%台後半まで下落しました。通常取引の終値585.61ドルから、時間外で529ドル台まで売られる場面がありました。増収そのものは評価されつつも、「利益の質」と「AI投資の回収スピード」に市場が神経質になっていることがうかがえます。

今後の動向:AI投資はむしろ拡大へ、Q3の成長率は鈍化見通し

決算発表と合わせて、会社側からは以下のような今後の見通しが示されました。

①2026年通期の設備投資は1,300億〜1,450億ドルに上方修正(従来は1,250億〜1,450億ドル)。下限が引き上げられ、AI・データセンター投資をさらに加速させる方針です。テキサス州エルパソでは資産運用大手のBlackRockと組んで140億ドル規模・1ギガワット級のデータセンターを建設する計画も発表しました(BlackRock側が80%、メタが20%を出資)。メタは2028年までにAIインフラへ6,000億ドルを投じる計画を掲げており、投資のペースはむしろ加速している状況です。

②第3四半期の売上ガイダンスは610億〜640億ドル(中央値で前年比約22%増)。Q2の28%成長からは伸び率が鈍化する見通しです。

③通期の総費用見通しは1,650億〜1,690億ドルに引き上げ。税率も従来の13〜16%から15〜17%に上方修正されており、コスト面の重さがしばらく続きそうです。加えて、未成年ユーザー関連の訴訟が米国で複数予定されており、今後の業績に重要な影響を与える可能性がある点にも会社側は言及しています。

ザッカーバーグCEOは「AIは私たちの既存事業を加速させ、次世代の製品を支え、まったく新しい法人向けの事業機会への扉を開いている」とコメントしており、計算資源の多くをAIモデルの学習や新製品(パーソナルAIエージェントなど)の開発に振り向ける方針を強調しています。広告事業を中心とした本業の強さを土台に、当面は「利益を犠牲にしてでもAI投資を優先する」姿勢が続きそうです。半導体・クラウド関連ではマイクロソフト(MSFT)もAzure事業の絶好調ぶりを追い風に株価が急騰しており、AI投資競争の構図は主要テック企業に共通しています(関連記事:【今週の注目株】村田製作所とマイクロソフトを深掘り)。

投資家としては、①広告事業の成長率が今後も維持できるか、②AI投資がいつ具体的な収益として回収され始めるか、③Reality Labsの赤字がいつピークアウトするか、の3点を引き続きチェックしていきたいところです。

引き続き、無理せずコツコツと。次回もお楽しみに!

English version is here → Meta Q2 2026 Earnings (English)

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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